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第10回〔1バンケ月10件獲得できるトッププランナーへの道〕カップルを納得させる見積りのコツ【TRINITY BRIDAL 代表取締役社長 新井寿美氏】

第10回〔1バンケ月10件獲得できるトッププランナーへの道〕カップルを納得させる見積りのコツ【TRINITY BRIDAL 代表取締役社長 新井寿美氏】

最後に断られる可能性も視野に

みなさんこんにちは。連載10回目の今号は、見積り説明時のポイント(前編)についてお話します。

見積りはカップルにとって最も興味深いところといっても過言ではないでしょう。だからこそしっかりと理解してもらえるように伝えていく必要があります。まずポイントを整理します。

①見積りは2 人のオリジナルと思える項目を“多少”盛り込んで作成する

②説明時は見積書に書いていない内容にフォーカスする

③今後上がるであろう項目、抑えたほうがいい項目のアドバイスをする

④最後に質問を受け付ける前編の今号は、①と②について説明します。①に関しては、“多少”盛り込むことがポイントです。会場見学を数件しているカップルは、予め「これとこれを入れてください」と注文がある場合があります。その際、カップルの注文通りに全てを作成することがいいか?というと、それは少し違います。

例えば、「衣裳はドレス2 着、平均的な価格で。料理は1 番高いコースで。写真とエンドロールも入れて見積りを作成してください。」よくある希望ですよね。このような依頼があった場合、そのまま作成しているようでは、予算にシビアなカップルを納得させることは難しいでしょう。忘れてはならないことは、結婚式に関して、私たちはプロフェッショナルだということです。ここまでヒアリングをしてきたカップルの希望を、見積もりに組み込むことも大切な仕事です。しかしながら、過剰に入れすぎると、最後に「この金額では手が届きません」と言われてしまい、まさに本末転倒です。新規接客は常に、『最後に断られる理由』を念頭に置いておかなくてはなりません。そもそも料理に関して、1 番高いコースもお手頃なコースも食べてもいないのに、どれがいいか、どれにするか、現段階では決められないのは当然のこと。だからこそ、なぜそのようにカップルが話すのかを理解し、そこから提案をしていきましょう。

「お二人は皆様におなかを十分に満たしていただきたいとおっしゃっていたので、そのうえでのご希望なのかもしれませんが、フレンチのコースは金額が変わったら品数が大きく変わるかというとそうではないのです。一番高いコースですとフルオーダーができますが、それはのちにご検討されるとして、本日は例えば、通常のコースに1品追加してボリュームに特化して作成してみるのはどうでしょう?」など。

結婚式の見積りは通常通り作成しても数百万円と高額になりますから、高くなればなるほどハードルはどんどん上がります。ただし、全ての希望を却下してしまうと、それは不信感に繋がりますので注意が必要。あくまでも、『プロとして提案する姿勢』を貫くことがポイントです。

 

価格の理由を明確に

次に②のポイントに関して。上記に注意して作成した見積りは「お二人ならではの内容」になっているはずです。多少の違いでもカップルにとっては大きいことなので、その見積りの内容を分かり易く説明していきます。

プランを使用している会場の場合は、積み上げタイプの見積りより分かりにくいので注意しましょう。その際ですが、見積りには多くの金額が明記されていますが、数字は脳裏に焼き付くのであえて、再度言葉に出す必要はありません。例えば、「フレンチコース料理1 万5000円です。50名なので合計75万円となり、こちらには別途サービス料金をいただいております。」

これは、単純にそのまま読み上げているだけで、説明ではないですよね。普通に食事に行った場合、1 人1 万5000円のコースは簡単にオーダーできる金額ではないと思います。何が売りでこの価格なのか、きちんとした情報が欲しいのは当たり前と言えます。

それは挙式料金も衣裳も装花もすべて同じこと。結婚式という商品を購入する際、多くのカップルは『とにかく安いもの』で探すのではなく、『価値に見合っているかどうか』を基準としています。だからこそ、『なぜこの価格なのか』をお伝えするようにしましょう。

私は、見積り説明もプレゼンテーションの一環と考えます。会場見学中に伝えられなかった料理やサービス、アテンドのこだわりなどなど、十分に自社会場をアピールしてください。

次回は見積りについての後編として③&④と、2 度目のテストクロージングについてお話します。

詳細はブライダル産業新聞紙面にて、4月11日号)