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ルール整備と運用の見直し【PIEM 代表取締役 宮城 光一氏】

ルール整備と運用の見直し【PIEM 代表取締役 宮城 光一氏】

ブライダル業界のシステム化のこれからや、現在の課題などを、プランナー業務支援システム【ONE-W】を提供しているPIEM(福岡市博多区)の宮城光一社長とフリートークする新企画。今回のテーマは、最近世間を賑わせているサイバー攻撃と、ブライダル業界のリスク。大量かつ多岐にわたる個人情報を保有しているからこそ、様々なリスクへの対応が求められる。セキュリティ面で必要な考え方、システムの評価などを語り合った。

ブライダル企業のリスク
――ブライダル業界でも細かな個人情報を保管している以上、最近のサイバー攻撃による情報流出対策は避けては通れないと考えられます。
宮城「実際に大手企業の中には、各パートナー向けにセキュリティのチェックシートを配布して、状況を把握するという動きも出ています。ただ大手企業やホテルであれば、社内に情報システム部といった専門部隊を持てますが、実際にそこまで対応できる規模でない企業も多く、その点でリスクは高いと考えられます。ブライダルの場合、新郎新婦の名前、電話番号、勤務先、趣味嗜好、時には画像などもあり、他にも親の情報、ゲストの情報と個人情報は多岐にわたります。また企業によっては、半永久的にこうした貴重な情報を保管しているところもあります。当然長期間持っているのはデータ量としてリスクは高まりますので、その情報は完全にネットから切り離すなど、細心の注意が求められます。またAIの使い方を社内でルール化することも必要かと。」
――最近は、情報管理するシステム会社からの情報流出の事例も見られます。そのためブライダル経営者から、システムのセキュリティに対する不安の声が聞かれます。様々なシステムがある中で、安全性も一つの基準になってくるかと。
宮城「安全性をジャッジする上で一番手っ取り早いのは、システムを導入する際、第三者機関にセキュリティ診断を行ってもらうことですが、それには多額の費用もかかります。システム会社として、情報セキュリティの認証を取得しているのはそこまで特別なことではありません。それよりも注目すべきポイントとしては、こうしたセキュリティ診断基準を通過した導入実績があるかどうかで、大きな信頼となります。何しろ定期的なチェックで、仮にある部分の点数が1 点でも落ちれば、すぐに修正を求められるなど、非常に厳しいものですから。」
――結婚式準備システムは、会場側と新郎新婦のPC・スマホをネットで繋ぐわけですから、それだけ攻撃のリスクもあると考えられます。
宮城「当社では個人情報を含む挙式データを、挙式終了後3ヵ月から最長でも1 年で消去しています。それこそ秘匿情報にあたるアレルギー情報をはじめ、大量の個人情報を持つということはリスクになりますから、いかに保管している情報量を減らしているかは大切なことです。会場によっては残しておきたいという希望もありますので、その場合は会場側の管理責任下で、データを退避するようお願いしています。」
――サイバー攻撃は個人情報の流出だけでなく、ニュース報道で話題になっている通り、ランサムウェア(身代金要求型)では製造・流通・受発注などの全業務がストップしていて、大きな損害を招いています。
宮城「例えばそれまでの打合せ内容も見られなくなり、またパートナー企業に発注できないといった事態も起こり得ると思います。ブライダル業界では現在、全ての分野のシステムをカバーする一体型、それぞれの分野に特化した個別のシステムを連携する二つのスタイルがあります。当社のONE-Wはあくまで新郎新婦とのやり取りだけに特化しているため、それこそ見込みの顧客情報とは切り離されています。ことセキュリティ面で考えれば、全てが止まってしまうリスクは軽減されます。それも踏まえて、どちらを選択するかを考える時代に来ているのかもしれません。」
――最近では、AIを利用する機会も増え業務の手助けになっていますが、悪用されてしまうと情報流出に止まらず、使用しているシステムの脆弱性を見つけることも容易になっています。
宮城「システムの対策はもちろんですが、そもそも企業のセキュリティインシデントの多くは、従業員のヒューマンエラーや意識の低さに起因していると考えられます。まずは社内ルールの整備と運用の見直し、ミスを防ぐための対策を講じることが先決です。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月21日号)