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プランナーが担うべき本番の状況判断【ブラス 代表取締役社長 河合達明氏】

プランナーが担うべき本番の状況判断【ブラス 代表取締役社長 河合達明氏】

 オリコン顧客満足度ランキングでV4を達成した、ブラス(名古屋市中区)の河合達明社長のインタビューの第2回。新郎新婦は、結婚式準備中は幹事であるものの、当日の本番では主役にしてあげなければいけないという考えの河合社長は、そのためにもプランナーが当日施行を担当し、それまでの信頼をベースに「私に任せてください」と伝えるべきと一貫制の意義を語る。顧客満足度では高い評価を受けているが、そもそも主役になってもらえていれば、満足かどうかさえ考えることもないのだ。

 トータル力への危機感
――当日は新郎新婦を、幹事から主役に変えなければいけないということですが。
河合「準備段階においては、プランナーとの打合せを進めながら新郎新婦は幹事の役割。ただ当日結婚式が始まる前にはプランナーが明確に、ここからは幹事として考えることなく、全てを任せてくださいと伝えるべきです。今日一日は主役であり、ゲストをもてなしはするけれど、あなた達がお祝いをされるのですと。ある意味、主役をきちんと演じられるようにする。ドレスも着ますし、本来であれば自然とそういう雰囲気になっていくものですから。当日に幹事の意識が抜けずに様々なことを気にしていると、主役を演じられません。」
――確かに、幹事の視点があると、様々な面が目に付いて満足度も高まっていかないですね。
河合「オリコンの顧客満足度調査ですが、顧客は誰かというと新郎新婦です。この点が非常に明確なのですが、本来であれば主役なのですから満足だったのかということ自体を考えさせないようにしなければならない。満足に決まっているわけです(笑)。顧客満足度調査でV₄というのは凄く嬉しいことで、もちろんこれからもずっと続けていきたいと思います。ただ、新郎新婦の人情としては、自分たちの結婚式がよくなかったと思いたくないのも当たり前のこと。それが結婚式の本質ですし、そもそも冷静に振り返るものでもない。そう考えると、冷静に振り返られるというのは会場側に問題もあるわけで、やはり主役にさせていないのでしょう。会場が新郎新婦に成り代わっていないという証でもあります。」
河合「例えば音響一つとっても、あそこはタイミングが合っていなかったという声が出てくること自体、主役ではなく幹事のメンタリティになっているわけです。幹事から主役に代えるスイッチも大切で、例えば結婚式が始まる前にプランナーと新郎新婦が円陣を組む。これまでは一緒に作ってきたけれど、ここからは違うよと。ここからは私を中心としてチームに、全部を任せてくださいねと認識してもらうのがプランナーの仕事です。新郎新婦に全てを委ねてもらうためにも、信頼が築かれていくプランナー一貫性が大切だと思っています。いきなり初めて会った人に、全てを任せることはできないですから。」

 

お酒を出せない影響

――顧客満足度₄ 連覇ではありましたが、一方で一昨年の全項目トップからは減少しているのも事実です。この点はどのように考えていますか。
河合「確かに昨年一位だった項目が落ちているのは事実ですから、それは真摯に受け止めなければなりませんが、例えば花や引出物、メイクなどについては、各サービスがどうというよりも、プレゼンの仕方なども含めて改善の必要があるということです。全てが連動しているということを踏まえて、トータルの力が落ちているかもしれないという危機感は必要です。」
――今年の調査では、コロナ対応も加味されているかと。
河合「それは大きく関連していると思います。ただ満足度に関しては、コロナと分けて考えなければいけないでしょう。コロナはとにかく冷や水を浴びせられるというか、この2 年間は本当にジェットコースター。当社の場合は一貫制で関係性が深いからこそ、難しさを余計に感じる部分もあるかと。それまで一緒に盛り上がって作ってきて、さあ1 ヵ月後だから頑張ろうってなった時に、実はお父さん、お母さんが反対しているという話にもなるわけです。さらに夏以降はお酒が出せない地域が増えてきて、なかなか盛り上がらないのもありますし、披露宴内でのコミュニケーションの問題も出ています。会話すら遠慮しなければいけない状況ですから。お酒がなくてもノンアルコールで事足りると言う人もいますが、確かに足りるのですが、お酒が会話の一つのきっかけになるのも事実。新郎新婦とゲストの交流も分断され、両家においても同様です。プランニングでも、コミュニケーションの機会を作っていくということ自体が憚れる。一緒になって何かをすることもできない現状は、難しいですよね。」
――コロナ禍においては、いかにプランナーが寄り添えるかも問われたかと。
河合「新郎新婦が話を出来るのは、プランナーしかいません。一番の味方でもあり、他の人がどうしているのかも伝えなくてはならない。新郎新婦自身では、どうしたらいいのか、分かるわけはありませんから。寄り添うというよりは、相談役であったと言えます。開催するのか、延期するのか、それともキャンセルかも含めて、それぞれ色々な事情があります。基本的には、新郎新婦の希望を最優先というスタンスは全スタッフに伝えてきました。最初の頃は、新郎新婦が落ち込んで泣かれたこともありましたが、今はもうだいぶ慣れているのも事実。そのため、1年前は寄り添うという言葉が合っていたのでしょうが、今はどう冷静にジャッジしていくかに変わっているかと。何が2 人にとってベストかを、模索していく段階ですね。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、9月11日号)