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キーマンに聞く

ファンマーケティング室の役割【ブラス 執行役員兼ファンマーケティング室室長 重岡直翔氏】
紹介や列席からの繋がりが全体の15%を占めているブラス(名古屋市中村区)。プランナー一貫制によって新郎新婦との関係が深まり、さらに当日施行の満足度がその土台を支えている。同社は2021年に、ファンマーケティング室を発足して、ファン化と紹介に導く仕組みづくりを担当している。同室長の重岡直翔氏に、その役割を聞いた。
紹介してもらう設計
――ファンマーケティング室発足の経緯とは。
重岡「当社代表の河合が常々話しているように、結婚式をして次に繋げるというのは会社の要であり、それがなければ結婚式は続いていかないという考えです。良い結婚式からクチコミや紹介へと繋げていく目的で、それを推進してくことに特化した部署として設立されました。私は当時、三重県にある会場の支配人でした。ちょうどコロナ禍で結婚式もない中、今できることは何かを考え、顧客向けイベントを定期的に実施。また、三重の会場は紹介率も他に比べて10ポイントほど高かったため、普段から行っているファン作りから紹介への流れを全社に広めてほしいという意図により、私が責任者になりました。」
――役割を教えてください。
重岡「ファン作りの取り組み、そこから紹介に繋がる設計を主に担当しています。新郎新婦、社員、パートナーから紹介してもらいやすい仕組みづくりを日々ブラッシュアップしています。また夏祭りや、各店舗で月1 回実施しているファン作りのイベントの企画運営のサポートも私たちの役割です。」
――全国で開催している、挙式済みの夫婦を招く夏祭りはブラス恒例のイベントでもありますが、それ以外に月1 回の定期イベントも各店で実施しているそうですね。
重岡「会場ごとにイベント内容を考えて開催しています。例えば2 月であればバレンタインに関連したイベントとして、チョコレート手作り体験。最近はペットウエディングも推奨しているため、平日の空いている会場でペット向けの開放イベントを行うこともあります。また子ども向けの企画も多いですね。対象は主に挙式済み・挙式前の人たちですが、夏祭りと違って一般の人でも参加可能としています。もっとも広告費をかけて集客しているわけではなく、インスタ、メールマガジン、LINEのみで告知してますから、一般といってもそれまでに何らかの接点がある人中心ではあります。フォロワーや挙式済み・挙式前の新郎新婦の友人、家族、会社関係の人など、あくまでも既存顧客との関係を長く継続していく目的のイベントとして位置付けています。ファンマーケティング室としては各店の状況を確認しながら、集客のうまくいったイベントや内容については毎月報告書にまとめて共有しています。また集客等で課題のある会場に声掛けをして、改善のアドバイスをするのも私たちの役割の一つです。」
――最近の新たな取組みとして、披露宴開始時の担当プランナー挨拶と、披露宴後のコーヒータイムがあります。
重岡「以前から担当プランナーの挨拶を実施していた会場はありました。4 年前、新郎新婦が披露宴で入場する前にゲストに向けてプランナーから挨拶をする形に統一。一貫制にこだわっている当社のプランナーだからこそ伝えられる内容として、新郎新婦の会場見学時のエピソードや、打合せの中でどんな思いで準備してきたかといった話を含めて挨拶をしています。形式的な挨拶ではなくこれまでのストーリーを伝えることで、ゲストも自然と一体感を持ち、良い一日にしようという気持ちになってくれます。その価値を再認識して、全店で実施することにしました。当社はキャプテンの役目も担当プランナーが務めるため、挨拶だけをして会場から離れることもありませんし、親も含めて担当者は誰だか分からないといった状況はなくなり、何かあれば直接声をかけてもらえるようになります。この施策以後は帰り際に担当プランナーに声をかけてくれるゲストも増え、『自分の結婚式もお願いしたい』と言ってもらうケースも出てきています。」
重岡「披露宴後のコーヒータイムについては、次の施行がない場合、貸切時間の制限を設けず待合室などで余韻を楽しんでもらう時間を提供しています。こちらからの仕掛けとして、コーヒーを提供しながら『よろしければ二次会までゆっくりされませんか』と声かけします。また、エンドロールをミニプロジェクターで再上映する、ガーデンを開放するといった工夫もしています。そこには担当プランナーだけでなく、サービスを務めたPJも関わり、結婚式の中で築いた関係性をさらに深める時間になっています。」
――昨年オープンした東京の店舗も、紹介による集客が増えているそうですね。
重岡「当社の地方会場結婚式をした人が、東京の知人を紹介してくれています。会場の魅力だけでなく、誠実に対応している会社だからと紹介してもらえるのは本当に嬉しいことです。挙式済みだけでなく、これから施行を控えている準備段階から友人・知人を紹介してくれる人もいますので、その受け皿作りも含めて関係性をより深めていく取り組みは大切です。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、5月1日号)

