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キーマンに聞く

オープンキッチンから見るゲストの笑顔はやりがいに【ブラス 事業本部執行役員 兼総料理長 鈴木勝統氏】
――今秋時点で24のゲストハウスを展開。婚礼メニューは全国統一にせず、各店舗のシェフ(料理長)がそれぞれを考案するスタイルとなっています。
鈴木「原価率など一定のルールはあるものの、年に4 回、それぞれのシェフがメニューを考案。当社は千葉から大阪まで施設を展開し、エリアによって客層も異なってきます。例えば京都のゲストは京風な食事をイメージしやすいなど。また、三重などは野菜も豊富ですから、その土地ならではのメニュー、かつ旬の食材もうまく活用して提供していきたいとの想いです。メニューが完成した後、スタッフ試食会を実施。プランナーのほか、自社で直接雇用するアルバイト『PJ』も含めて、実際に食べて意見交換しています。当日食事を提供するのはPJですから、どんな味なのかを理解してもらうことは必要不可欠。プランナーからの『ソースが美味しいので、ナイフとフォークだけでなくスプーンもあった方が食べやすい』といったゲスト感覚での意見なども参考にし、ブラッシュアップをしています。メニューはあくまでベースであり、シェフはすべてのカップルと打合せを実施。食材の希望などをヒアリングしたうえで、それぞれのカップルに向けてアレンジできるようにしています。」
――オープンキッチン併設も『ブラススタイル』の1 つです。
鈴木「レストランやホテルの一般的な厨房はゲストから見えない場所にあり、誰が食べているかも分からない。言ってしまえば、料理人は食事を作ったら“終わり”なわけです。一方でオープンキッチンであれば、料理が手元に届いて嬉しそうに写真を撮るゲストの姿や、『美味しい』と食事を楽しんでくれる笑顔を直接見ることができます。これこそモチベーションアップに繋がりますし、料理人冥利に尽きる瞬間です。また、新店舗オープンの際には、厨房周りの施工をキッチンメンバーに一任してくれているのも、当社ならではかと。『火の上がる見せ場はここにあった方がいいよね』など、オープンキッチンへのこだわりを強く持っています。」
――ウエディングケーキも一つひとつ手作りで対応しています。
鈴木「業界における昨今の人材状況などを鑑みれば、外部にお任せするのも1 つの手かもしれませんが、やはり『仕事が楽しい』と思えるかどうかを大切にしたい。料理同様、当社はカップルとパティシエの打合せを通じ、イチからケーキを作っています。デザイン提案からスポンジを焼き、デコレーションを加えて迎える当日。カップルのもとに作ったケーキを届けるのはパティシエの役目としており、達成感から涙を流すケースも多く見られます。もっとも、ウエディングケーキを作れるだけのスキルは必要不可欠。新入社員を対象にしたケーキの研修を各エリアに分かれ実施するなど、教育にも注力しています。」
――こうした日々の業務がスタッフの成長となり、ひいてはいい結婚式に繋がっていくとの考えです。若手の育成に関する取り組みなどはいかがですか。
鈴木「年に1 回、社員の家族を招いて食事を振る舞う『家族ディナー』を企画しています。シェフは入らずに、新入社員を含む若手と中堅で担当をそれぞれ決め、メニューを自分たちで考えていきます。毎年1 〜3 月に実施しており、これまで学んできたことを発揮できる場として実施。『うちの子がこんな料理を作れるなんて』と参加家族の喜びも大きいですし、その家族の笑顔と応援こそが、若手にとってもやりがいに繋がっています。」
――採用についてはいかがですか。
鈴木「調理師学校を訪問し、授業のようなかたちでブライダルの魅力を学生に共有。厨房に特化した企業説明会も開催し、その際は私を含めたキッチンメンバーを中心に、日々の業務などをしっかり説明して、新卒採用に繋げています。採用後の育成にも今後はより注力していき、『調理を含む全ての取り組みは、いい結婚式を提供するため』という当社の想いを、若手を含めさらに深めていければと思います。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月11日号)

