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みんなのウェディング×ブライダル産業新聞〔コラボ企画〕対談『口コミを上手に活用する会場をPick Up! 』ブランディングを生む口コミ【オー・ド・ヴィーウェディング 取締役 セールス・マーケティング・クリエイティブ部部長 長谷川峻氏】

みんなのウェディング×ブライダル産業新聞〔コラボ企画〕対談『口コミを上手に活用する会場をPick Up! 』ブランディングを生む口コミ【オー・ド・ヴィーウェディング 取締役 セールス・マーケティング・クリエイティブ部部長 長谷川峻氏】

 オー・ド・ヴィーウェディング(名古屋市中区)の取締役セールス・マーケティング・クリエイティブ部部長の長谷川峻氏は、支配人を務めていた頃から、口コミでブランディングに繋げることを目指してきた。食事は『エピソードレシピ』としてオーダーメイドで提供し、高い評価を得ている。連載9回目の今号では、エニマリ(東京都中央区)の法人営業本部西日本営業部部長・伊藤大介氏と、口コミの重要性や人材評価などについて語った。

支配人自ら口コミを集める

伊藤「オー・ド・ヴィーに入社してから約10年。そのうち約半分のキャリアは現場勤務と聞いています。長谷川さんが支配人だった当時から、口コミ収集には積極的だったそうですが。」

長谷川「当時配属されていた店舗が少し特徴的で、ビジネスホテルの1 ~ 3 階をテナントとして結婚式場を運営していました。1 階部分からは道路向かいのコーヒーショップが見え、ホテルを利用する宿泊客が施設自体にいるなど、ハード的には“難しい”会場と言えました。そうした特徴から、ハコそのもので他社と真っ向勝負するのは厳しかったのも事実。そこで、『食事が美味しい』、『スタッフが素晴らしい』など口コミを通じて第三者の声を新郎新婦に発信し、新規来館や施設のブランディングに繋げていく必要がありました。また、集客業務は本社のマーケティング部門がメインで担っているため、会場勤務の場合、スタッフ一人ひとりが集客に直接貢献することは役割的に難しい。一方で、店舗のブランディングは現場で活躍するスタッフだからこそできる仕事です。当時支配人だった私自身から、『結婚式の口コミを書いていただけますか?』と、積極的にカップルに声掛けするようにしていました。口コミで高評価を頂けたこともあり、年間100件に満たなかった施行件数も、倍近い数に成長しました。」

伊藤「組織のリーダーが口コミに対して前向きなのは、とても重要なことだと感じます。『口コミを集めて』と現場スタッフに促しても、自分自身がその“見本”を見せなければ、説得力もなくなってしまいますから。実際に長谷川さんと現場スタッフの努力の結果、その店舗は2 年連続総合1 位(愛知県)という素晴らしい結果を残しました。口コミを収集し、その後の新規来館やブランディングに繋げていくには、現場プランナーの前向きな姿勢も重要と感じます。」

長谷川「新規顧客を“無駄”にしないためにも、第三者の声である口コミは必要不可欠。私たち自身がどれだけ自社スタッフの素晴らしさを伝えるよりも、口コミを通じた情報発信の方が効果的ですから。現場経験もあるので分かりますが、口コミ収集は簡単なことではないのも事実。今期からの新たな取り組みとして、口コミの収集数に応じてプランナーを表彰する制度の導入を開始しました。今後は半年に1 度、スタッフの前でその努力を表彰していく予定です。口コミを収集する表面的なゴールは言うまでもなく大事ですが、当社としてはその頑張りを認めてあげることを重視しています。もともと当社は、人間力大賞など様々な表彰制度も用意。口コミに関しても本人たちの意識改革と合わせて、プランナーの努力を認めてあげる場にしていきたいですね。」

 

『エピソードレシピ』を提案

伊藤「運営する全店舗で、料理は高い評価を獲得しています。カップルに合わせた『エピソードレシピ』として、1 番リーズナブルな金額帯のコースからオーダーメイドで提供しています。そのスタイルを開始したキッカケは。」

長谷川「他の企業もオーダーメイドスタイルを採用しているケースは見られますが、その多くは、新郎新婦とゲストの満足度を上げる理由からかと。もっとも、CSの観点からその考えも大切なのは当然のこと。一方で、当社が『エピソードレシピ』をスタートするキッカケになったのが、料理人のモチベーションアップでした。イチ料理人として、考えや想いを料理で表現するのは、料理長やオーナーシェフのみの権限になってしまうわけです。そのやり方を続けていては、そもそも料理人がいなくなってしまうのではないかと。料理長の考えたメニューを作るだけではなく、新郎新婦や列席者のことを考えて、料理できる機会を提供していきたいと。それこそが、キッチンスタッフのモチベーションアップに繋がってくるでしょうから。まずはカップルの『担当料理人』を目指すことを目標に、早い場合は約2 年でこのポジションに就けるようになります。料理人の中には職人気質のため口下手な人もいるかと思いますが、担当料理人は必然的にコミュニケーションスキルも上がります。もし仮に独立したいとなれば、そのコミュニケーションスキルは本人にとっても将来的な武器になる。プランナーだけでなく料理人からも様々な提案ができることで、新郎新婦の顧客満足度も上がり、料理を通じたブランディング、料理単価のアップ、新規来館にも繋がっています。」

伊藤「そのためには、料理人とプランナーのコミュニケーションも必要になってくるかと。」

長谷川「ブライダル業界の話でたまに耳にするのが、プランナーよりも料理人が“上”の立場というケース。重要なのはポジションに関係なく、対等な立場で意見を言い合えることかと。プランナーが新郎新婦のことを考えているのはもちろんですが、それと同じように、料理人も新郎新婦のことを考えているわけです。“武器”である料理に想いを乗せて、その想いを当日はサービススタッフを通して伝えていく。その結果、高い評価を頂けていると感じます。」

 (詳細はブライダル産業新聞紙面にて、4月1日号)