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【この人に聞く!】失敗や後悔から学ぶ(テイクアンドギヴ・ニーズ ウェディングアドバイザー 有賀明美氏)

【この人に聞く!】失敗や後悔から学ぶ(テイクアンドギヴ・ニーズ ウェディングアドバイザー 有賀明美氏)

 新卒でT&G(本社:東京都品川区)に入社し、20年近いキャリアを持つウェディングアドバイザーの有賀明美さん。業界を牽引し活躍し続ける一方で、「後悔や失敗が私をここまで成長させた」と語る理由を聞いた。

――初担当の思い出は。
有賀「聞かれても分からないことが多く、『本日の宿題』としてメモを残し、打合せ後に先輩に回答を確認してからFAXでカップルに返信。式当日までにはそれが数cm分の厚みになり、宿題の回答用紙をリボンで束ねて、2人に渡したのを覚えています。施行が終わったと安堵していたところ、その後カップルからメールが届き、11個のミスを指摘されてしまいました。一方で、その文面に合わせて書かれていたのが『ミスがあったとはいえ、担当が有賀さんで本当によかった』と。その温かい言葉は今でも強く印象に残っていますね。」

――ガムシャラに臨んだ初施行でしたが、その後は。
有賀「仕事にも少しずつ慣れていくなかで、料理や配席、進行などを決めていけば“結婚式は意外と簡単に創れてしまうもの”だと思うようになっていきました。」

――ある施行で自分の“甘さ”を痛感したそうですね。
有賀「担当したカップルのなかに、新郎が1度も打合せに来ないケースがありました。確認したところ、『主人は今入院中なので』との回答。当時の私は、『打合せに来る、来ないはカップルの自由』としか考えていませんでした。結局、私が新郎と初めて会えたのは結婚式当日で、その日は微熱があると聞いていました。予定通り式を進行していこうと思った矢先、パーティの真っ只中で新郎の体調が悪化し倒れてしまったのです。私自身は何が起きているのか分からなかった一方で、親族を含めたゲストは私ほど驚いていませんでした。」

――その後の状況は。
有賀「新郎は横になったことで体力も回復し、最後は披露宴に戻ることができました。その後話を聞いたところ、病気を発症したため結婚式の1週間前に、手術を終えたばかりだったそうです。そんな大事なことを話してもらえていなかった私は、新婦からの信頼を全く得られていませんでした。『打合せに来ないのも自由』で済ませずに、式の日程変更を提案できていたら何か変わったのではないか。新郎の状況を知っていたら、進行の仕方や写真の撮り方、全てが違っていたのかもしれない。結婚式は想像以上に簡単に創れると、“自負”していた私の目を覚まさせる施行となりました。」

 

――こうした反省や後悔から多くを学び、ここまでプランナーを続けてきました。
有賀「11個のミスがあった初施行でしたが、『あなたが担当でよかった』となぜ言ってもらえたのかを考えると、パーティ当日まで必死だった私の姿を認めてくれたからに尽きるでしょう。その一方で仕事に少しずつ慣れてきた私には“甘え”も生じ、カップルの目を見ずにメモを取って、口からの情報だけを鵜呑みにしていました。私から質問を投げかけて表情に変化があったとしても、全く見ていなかったのです。20年近いキャリアのなかで後悔や失敗、お叱りの言葉も受けましたが、それこそがプランナーとして成長の糧になる。私はそう強く感じます。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月21日号)