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キーマンに聞く

今日から仕事が変わる!AIの使い方-連載14-体を使い手順の決まっていない仕事は人の手で 業務を一度棚卸しして何を優先させるか考える【TAIAN 営業主任 吉房 寛詠氏】
求められる納得感と意外性
皆さんこんにちは。いよいよ秋の施行繁忙期に突入ですね。最近、「このコラムを読んだ」と連絡をもらったり、会食の席でご質問をいただいたりする機会が増えました。本当にありがとうございます。こうした声を励みに、現場はもちろん経営の役にも立つ情報をお届けしていきます。AIやSNSの流行に置いていかれないよう、私も新しいサービスには日々触れるようにしています。一方で最近は、書籍や人と会う場から学ぶことの大切さを、以前より強く感じるようになりました。画面の中の情報が速く、そして多くなるほど、腰を据えて考えた人の言葉が効いてくるのだと思います。
そこで今回は、楠木建さんと山口周さんの対談本『知的生産のセンス』を読んで、考えたことを書いてみます。本書では、「頭を使うか体を使うか」、「決まった手順があるかないか」という二つの軸で仕事を四つに分けたとき、体を使い、かつ手順の決まっていない仕事が最後まで人の手に残る、という趣旨が述べられています。また、AIが出す答えは「納得はできるけれど意外性がない」ものになりやすい、という指摘もありました。
これを読んで、真っ先にブライダルの仕事が頭に浮かびました。同じ結婚式はひとつとしてなく、それぞれの新郎新婦の話を聞き、会場を歩き、当日の空気を読んで動く。まさに体を使い、手順が決まっていない仕事です。そして良い結婚式には、ゲストが「二人らしいね」と納得感と、予測できないサプライズ性が同居しています。こうした納得感と意外性の両方を求められる仕事は、AIがもっとも苦手とする領域ではないでしょうか。
もちろん、「じゃあAIは不要?」という話ではありません。九州・四国・沖縄の会場をまわっていても、打合せ記録の整理や案内文の下書きなど、AIに任せられる作業はまだ多く残っていると感じます。
大切なのは、仕事を一度棚卸しして、任せる部分と人が担う部分を分けることです。たとえば、記録の清書や定型的な案内の下書きはAIに。新郎新婦の想いをくみ取った提案や、当日の判断は人に。特別なツールがなくても、プランナーの1 週間の業務を書き出してAIに渡し、「任せられそうなものに印をつけて」と頼むだけでも、仕事の見え方は変わるはずです。
人が担う部分は、プランナー自身の言葉で新郎新婦に届けるからこそ、価値が生まれるのだと思います。その線引きを考えるうえで、今回の整理が少しでもヒントになれば嬉しいです。
私も自分の仕事を、棚卸ししてみます。もし皆さんの会場で、どこまでをAIに任せるか整理に迷うことなどあれば、お気軽にご連絡ください。一緒に考えていけたら嬉しいです。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月11日号)

