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5日間の一斉休館を発表 オンラインを活用した教育制度にも注力【テイクアンドギヴ・ニーズ 人事部長 酒井雅弘氏】
プランナーをはじめ、ドレスコーディネーター、キッチン、サービスなど、各ポジションで人手不足は深刻化。業界としても採用をゴールと捉えるのではなく、いかにして育成と定着により重きを置くかは重要だ。こうした中、テイクアンドギヴ・ニーズ(東京都品川区)は来年から、全国店舗で週末を含む5日間の一斉休館の設定を発表。酒井雅弘人事部長に、採用の課題や施策などを聞いた。
男性の採用にも注力
――2024年度は過去最多となる約200人が新卒入社しました。採用における課題などは。
酒井「男女の性別で“区別”するわけではありませんが、今後は男性の採用もより注力できれば。女性の場合、『プランナーを極めたい』とスペシャリストを目指す傾向が強い一方で、男性の場合はマネジメント職へのチャレンジを希望する声も多いです。今後の成長という意味でも、もう少しバランスを取っていければとの考えです。今年度は総合職(プランナー職)の男性比率は10%程度でしたが、今夏時点の内定者の割合で見ると、来年度は約30%弱が男性になる見込みです。」
――現在新卒はプランナー、サービス、フラワーコーディネーター、ドレスコーディネーター、キッチンの5 職種に分類しています。
酒井「入社以降の中長期的なキャリア形成を考えた際に、適性ポジションでの採用は重要。例えば、プランナーを志望し面接を進めていく中で、『この人はサービスの方が合うのでは』というケースもゼロではありません。当社は新規からの一貫制で、プランナーの場合30歳前後のカップルに向けて、高額商品を一定期間かけて販売していく“線”のスキルが求められるわけです。一方で、サービスの場合は幼児から祖父母まで幅広い年齢層に向けて、心地よいサービスを提供できる“瞬発力”が必要。原体験やWebテスト、本人の希望なども踏まえ、スタッフ動画を事例として見せるほか、現場との座談会などの機会も設けるなどして、双方にとっての最適解を導いています。」
――動画の内容や、座談会実施の流れなどは。
酒井「結婚式=華やかというのは理解しやすい一方で、それを創るプロセスは、入社前には理解しにくいもの。実際に働くサービススタッフの“黒子”としての裏側シーンや、準備の様子を捉えた映像を用意し、こうした背景があるからこそ期待を超える結婚式を創れることを、分かりやすく伝えるようにしています。座談会に関しては、学生と当社スタッフの1: 3 くらいの割合で、オンラインで質問などに答えています。内定後も先輩とWeb面談を実施することもあり、『企業理解』を深めることを狙いとしています。」
――北は北海道、南は鹿児島まで店舗を展開。希望勤務地などの状況はいかがですか。
酒井「中途は、『結婚して子どももいるので、引っ越しは難しい』というケースも年齢的に多くなってきますから、エリア採用を展開。新卒はプランナーの場合3年目から希望勤務地を出せるようにしており、それに基づいた異動が可能です。新卒入社のタイミングでは『地元に近い配属がいい』などの声はあるものの、実際3 年目になると申請希望は少なく、今年度の上期はゼロでした。」
―― 6 月には、全国の店舗で週末を含む5 日間の一斉休館日の設定を発表。『リチャージ休暇』の取得期間とし、スタッフは自動的に5 連休となります。
酒井「『ホスピタリティー業界には興味はあるけれど、実際の働き方・働きやすさが不安』という声もゼロではありませんから、そうした人たちの背中を押す1 つのキッカケになればとの想いです。一部店舗は予約の兼ね合いで別日ですが、来年6 月6 日~10日までを休館日に設定。対象は直営式場、衣裳のMIRROR MIRRORとDRESSMORE、ケーキ工房の全店舗です。ゆっくり休むのはもちろんのこと、例えば何か結婚式に繋がるクリエイティブ力をインプットする時間に充てるなど。こうしたオフの時間の経験も仕事に活かされるでしょうから、社員のエンゲージメントを高めるのはもちろん、会社としてもプラスの効果を期待しています。」
ママスタッフの活躍
―― 3 月には女性特有の結婚課題をサポートする『FemselfBOX』を導入。こうした制度や福利厚生の充実化は従業員満足度に繋がり、中長期的な雇用も見込めるかと。
酒井「例えばママになっても仕事を継続できるよう、出勤日数や時間を選択できる『副社員制度』も用意。評価指標も勤務時間に合わせており、それぞれがしっかり活躍できる体制の構築に努めています。また、今年度からオンラインでの教育制度にも更に注力。動画を使った教育システムを活用しており、専任で指導にあたるポジションも設けました。ママスタッフの働き方の拡大に加え、現場スタッフの教育負荷を減らし生産性を上げること、また教育の均質化も目的としています。専任スタッフは今夏時点で5 人。1 ヵ所に集中させずに、5 人のスタッフを全国各地に“散らした”ことも、ポイントの1 つです。基本的にはフルリモートですが、行ける際には近隣店舗に足を運び、対面でもコミュニケーションを取っています。イメージとしては、“憧れの親戚のお姉さん”のような存在です。」
――今後の展開は。
酒井「当社はプランナーとフラワーコーディネーターにおいて、フリーランスとして契約可能な制度を設けています。一定のスキルを求める部分もありますが、ライフスタイルの変化などに合わせて、フリーになりたいというのであれば、会社としても支援したい。地方店舗も多く、例えば閑散期は人件費を一定まで抑えられるといった企業側の利点もあると同時に、柔軟な働き方が叶うといった人材側のメリットも大きいと感じます。また、当社には外部のセミナー講師なども担う有賀明美をはじめ、メディア露出の多い野上ゆう子といったスタッフも在籍。一方で、そのキャリアの長さと実績故に、若手から見ても “遠い憧れ”になってしまっている可能性もゼロではありません。今後着手していきたいのは、若年層のキャリアレールをより強固にしていくこと。例えば、入社3 年目までの比較的年齢も近い先輩の中から、ロールモデルを生み出していくなど。入社以降どんなことができるようになったかも伝え、仕事の楽しさややりがいを更に感じられるようにしていきたいですね。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月1日号)

