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![:連載62:今を知り、明日を勝ち抜く[ブライダル法務NOW]第62回『ブライダル法務Q&A vol.2「コロナと結婚式」』~株式会社ブライト 行政書士事務所ブライト 代表 夏目哲宏氏~](https://bridalnews.co.jp/wp-content/uploads/2021/06/52409c7f66275a5182df54c4701471e5-220x330.jpg)
:連載62:今を知り、明日を勝ち抜く[ブライダル法務NOW]第62回『ブライダル法務Q&A vol.2「コロナと結婚式」』~株式会社ブライト 行政書士事務所ブライト 代表 夏目哲宏氏~
残念ながら新型コロナウイルスの新規陽性者数が「第6 波」と呼ばれる増加を見せ、婚礼業界にも大きな影響を及ぼしています。「ブライダル法務Q&A」第2 回は、「コロナと結婚式」について。
Q.結婚式を前に新郎が新型コロナウイルスに罹患してしまい、延期を余儀なくされました。やむなく日程変更料を請求したところ、新郎から「コロナに罹患したのは『不可抗力』だから『顧客都合の延期』には該当せず、日程変更料を支払う必要がないのではないか」と言われました。法的にはどうなのでしょうか?
A.大変お気の毒な事例ですが、あくまで法的な考え方ということで解説します。『不可抗力』とは明確に法律上定義されているわけではないのですが、「契約当事者のいずれにも原因がないこと」を指すとされています。たとえば「結婚式前日に大地震によりチャペルが全壊した」などの事例はこれに該当するでしょうが、顧客が「病気になった」「事故にあった」「帰国できなくなった」等で結婚式を開催できないのは顧客側の事情によるものですので、これらを『不可抗力により開催できない事例』とは通常は考えられません。したがって、法的には、日程変更料の支払い義務は免れられないと考えるのが自然です。もちろん、営業上の観点から異なる対応を講じるのは構いませんし、予め本人がコロナに罹患した場合の取扱いについて合意していれば、その合意が優先されます。
Q.私たちの県は「まん延防止等重点措置」の対象となり、自治体から結婚式での酒類提供停止を要請されてしまいました。これに対して新郎新婦から「お酒が出せないなら結婚式ができないのと同じなので解約する」「解約料も支払わない」と言われてしまいました。法的にはどうなのでしょうか?
A.こちらもあくまで法的な考え方ということで解説します。ポイントは「酒類の提供ができない」ことをもって「結婚式のサービスが提供できない(履行不能)」とまで言えるかどうか?です。確かに一般的に披露宴において酒類は提供されますし、それを出せないというのは、新郎新婦にとっては大きな変更であることは疑いようがありません。
ただ一方で、もともと披露宴において、自動車を運転する方、体質的にアルコールが苦手な方、または未成年の方には酒類の提供は行っていないことを考えると、「酒類の提供ができない」からといって、直ちに「結婚式のサービスが提供できない(履行不能)」とまで言えるかと言うと、法的にはそうはならないように思います。また、酒類の提供ができないのは自治体からの要請によるもので事業者側に責任があるわけではありませんし、見積上で酒類分の調整が出来れば新郎新婦に経済的な損失はないとも言えます。
幸か不幸かこの種の事例における裁判例は見たことがありませんが、結婚式サービス自体は提供できる以上、新郎新婦の意思で解約をされるのであれば婚礼規約に沿って解約料の支払い義務を負う、というのが法的な結論になると考えます。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、2月11日号)

