LISTEN to KEYMAN

キーマンに聞く

《Yumi KatsuraのTalk Session》地域連携の取り組み【桂由美氏×平井俊子氏×石田靖彦氏】

《Yumi KatsuraのTalk Session》地域連携の取り組み【桂由美氏×平井俊子氏×石田靖彦氏】

 NPO法人地域活性化支援センターの理事を務め、恋人の聖地プロジェクトの推進を担ってきたユミカツラインターナショナル(東京都港区)の桂由美氏。各聖地では様々な取り組みを進めており、その情報共有とエリア連携の重要性を唱えている。共に2006年のプロジェクトスタート当時から聖地に選定された、ロックハート城を運営するサンポウ(群馬県沼田市)の平井俊子氏と、レインボーライン(福井県三方上中郡)の石田靖彦氏がその可能性を語り合った。

自ら3ヵ所の登録推進
桂「恋人の聖地プロジェクトは2006年からスタートし、今年で15年となりました。観光地の多い静岡県で最初に提唱し、NPO法人地域活性化支援センターが運営しています。日本の婚姻人口が減少し、さらにナシ婚、地味婚なども増える中で、結婚・結婚式に対するイメージをもう少し高める必要があります。その大前提として結婚することの魅力を文化的に広く訴求していくために、プロジェクトを発足しました。私が理事となり、ほかには假屋崎省吾さん、元観光庁長官の溝畑宏さんも理事として協力してくれています。恋人の聖地を募る際に大切にしたことは、単なる風光明媚で観光客を集めるだけではなく、若いカップルがこういうところで愛を語り合いたい、2人の関係を深めたい、結婚式もやりたいという場所を選定していく。結果として現在全国に136ヵ所、サテライトも入れれば200以上になっています。恋人の聖地の中には、独自のプランを立てて、様々なアイデアを発揮してカップルを集めているところもあります。プロジェクトを活性化していくためにも、そうした取り組みをお互いに共有し、ほかの聖地にも広げていきたいと考えています。例えば北海道の事例では、大学生からアイデアを募って、恋人たちの飲み物を開発して売り出すといったこともありました。15年が経ちマンネリ化するところも出てきた今こそ、様々なアイデアを情報交換することが重要で、そこで今回は積極的に取り組んでいる福井県三方五湖のレインボーラインと、群馬県のロックハート城のお2人を招き、どのようなアイデアでカップルを集めているのかを聞きたいと考えています。」
石田「レインボーラインは、2006年の発足当時から恋人の聖地となっていました。実は私自身もこれまで勤めていた3ヵ所で、恋人の聖地の登録に関わった経験があります。1番目は北海道のキロロリゾート、その次が静岡の伊豆パノラマパーク、3ヵ所目が新潟の湯沢高原パノラマパークです。レインボーラインは3年半前に転勤で来て、4ヵ所目の恋人の聖地として関わることになりました。これまでは自分で恋人の聖地を立ち上げ登録も進めたわけですが、特に地方においては婚姻数が低迷しており、人口減少対策の上でも活性化する起爆剤が必要です。恋人の聖地になれば色々な活動を通して、恋愛・結婚を支援することもできます。レインボーラインはもともと恋人の聖地だったところに、町長から呼ばれて就任しましたが、新しい活動も開始しています。」
平井「ロックハート城は出来たのが1993年で、恋人の聖地初年度に認定されました。名前がロックハートだからこそ、恋人の聖地にピッタリだと(笑)。それ以前からも【ハートをロックする】という取り組みの中で、色々なものを作っていました。例えば地下水を引いた恋人の泉を作り、この水を飲むとたちまち恋が芽生えるというストーリーを打ち出しています。実際に飲んだら恋人同士になった、恋人が出来たというエピソードも広がり、そこで貝殻で作ったハート形の絵馬を作り、2人にサインペンでメッセージを書いてもらって、神社のように施設の様々な場所に吊るせるようにもしました。恋人の泉をはじめ、敷地内の木立などにも吊るされています。そうした取り組みの中で、恋人の聖地に登録することで、さらにカップルの来場を目指してきました。」

 

峠プロジェクトにも加入
桂「レインボーラインは、観光客が年間50万人に達するなど、ここ数年増加していると聞きました。それぞれ、観光客のうちどのくらいの割合が恋人たちなのですか。」石田「もともと100万人だったのが、28万人に激減し、もう一回復活させるために様々な取り組みを進めて、この3年間で何とか50万人にまで回復しました。そのうち半分はカップルです。地域的には関西からが40%、北陸圏内30%、中部25%程度と続いています。実は最近は関東からも多くなっていて、東京から5時間半をかけてマイカーで来る人も増えています。その要因として、一つは山頂をリニューアルしたところインスタ映えすると若い人たちの間で話題になり、SNSで広がっていきました。もう一つは車、バイク好きで全国の峠を制覇したいという人向けに、峠プロジェクトに加入しました。峠のステッカーを欲しいために、遠方からもわざわざ来ています。今年の5月8日からステッカーを発売したところ、初日に30台が来て、現在でも毎日3 、4台が訪れています。」
平井「ロックハート城の来場者は当初30万人いたのですが、今は半分になっています。ただ80%以上がカップルであり、結婚式場も併設しているためその中から結婚式に繋がるケースも出ています。もともとロックハート城は結婚式場としてのオープンではなく、津川雅彦さんが持ってきた石を研磨したところ、中に教会で使っていたものがありました。それを生かして教会を作った経緯があります。お城の1階にレストランもあるため、そこで結婚式もできるだろうと顧客から言われたことをきっかけに結婚式を開始しました。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月1日号)