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キーマンに聞く

今年はすでにフル稼働の受注【東京會舘 常務取締役営業本部副本部長 星野昌宏氏】
2021年の予約はフル稼働の95%以上に達している東京會舘(東京都千代田区)。春の緊急事態宣言のショックを乗り越え、婚礼は先を見据えた対応ができるまでに回復している。しかも3年目を迎える2021年は、よりターゲットを絞りながら、平均単価を高める方針を進めていく。婚礼部門を取り仕切る常務取締役 営業本部副本部長の星野昌宏氏は、早い段階での宴会部門の復活ストーリーも描いている。コロナ禍でも強さを発揮したブランディングなど、今号・次号の2回にわたって紹介していく。(前編)
料理・サービスの格
――ブライダルに関しては、コロナの影響を受けた春からは、完全に復活していますか。
星野「まだまだ先の見通しは立たず、様々なシチュエーションは想定していますが、秋以降は順調に数値も回復しています。10、11月に関しては施行が前年の80%にまで戻り、かつ新規来館も100%を超えています。2021年の予約は、98%まで完売しているため、フル稼働の見通しが立っています。ただ、1 年目の平均が85名であった列席に関して、10名程度減少しているのも事実。考えるべきは、当初想定していた予算が消滅しているわけではありません。そこで、今年はいかに単価をアップしていくかに注力していきます。そのためにも、顧客ターゲットをさらに絞っていくことも必要と考えています。」
――顧客ターゲットは、どのようにとらえていますか。
星野「政財界のVIPのご子息や、歌舞伎などの芸能、お寺の関係者など、現在でも媒酌人を立てるような結婚式を実施する層が全体の20~30%を占めています。当社の強みは、歴史に裏打ちされた料理と当日のサービス力です。歴代総理や各国のVIPをもてなしてきた経験が、結婚式の料理・サービスにも脈々と受け継がれています。官公庁や大手企業などに勤めている新郎新婦が、主賓として上司を招く際に、安心して任せられるということから選ばれているわけです。1 年目は、ゲストハウスなどを志向する【今時】の人たちの結婚式も一定以上ありましたが、2 年を過ぎ、安心してゲストを迎えたいという希望の強い層が増えてきました。当社としても、こうした層が満足できる結婚式とは何かというポイントを重視し注力してきたため、その傾向はある意味東京會舘らしいともいえます。」
星野「今時の人たちには、結婚式が面白くない、古臭い、自由度がないなどといった印象はあるものの、ブランドを考慮すればそれよりも特化すべきことをさらに研ぎ澄ませていくことが大切だと思っています。100年の歴史があり、多くの人たちから愛されてきた料理を一からの手作りで提供する。結婚式においても、一時のトレンドに惑わされることなく、これまで培ってきた東京會舘らしいサービス、アイテムにこだわることで、結果としてターゲットも限定されていくでしょう。1 年目は伝統を求める人と新しさを求める人の比率は半分半分でしたが、今は伝統派が全体の80%に達しており、顧客が東京會舘に求めることも、より自分達が大切にしているものに近づいているかと。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、1月1、11日号)

