LISTEN to KEYMAN
キーマンに聞く

AIプランナー登場の年に【NOVIC 代表取締役 金田昌彦氏】
2026年における、ブライダル業界のAI活用は「業務効率化」の段階を明確に超えつつあると言ってもいい。これまでのAI導入は、文字起こしや問合せ対応など、属人業務の代替が中心だった。しかし現在は成約率向上、教育の標準化、さらには事業構造そのものの再設計へと活用領域が拡張している。つまり、AIが売上を伸ばしていくという時代への突入を意味しており、いかに先手を打っていくかで業績に大きく左右することとなる。
商品開発も同時並行で
――NOVICの展開しているAIサービス、【WAIC】の次のアップデートとして予定していたチャット機能は、どのような状況ですか。
金田「今年の2 月頃になる見込みです。WAICのデータベースを使い、ユーザーとのやり取りをLINEで完結できる形で、ようやく具体的に見えてきています。これが整うと、まずは申込み後の問合せ対応を大きく変えられます。」
――当初は、申込み後ということですね。
金田「現状、申込み後の問合せはカスタマーデスクで受けていますが、次の段階では、そのカスタマーデスクの対応自体を不要にする方向です。実際、問合せの約9 割は誰でも答えられる質問。運用が始まると、最初は意外に思われても、ほとんどは定型の確認や案内であることが見えてきます。残り1 割が個別性やデリケートな内容で、ここは人で担っていく領域として残します。」
――AI化で変わるのは、問合せ対応だけではないと。
金田「むしろ大きいのは、カスタマーデスクの役割の再設計です。当社では、ゲストをWeb招待状でナーチャリングしており、毎月約8000件のゲストデータを取得しています。施行実績を通じて得たデータのうち、電話の許諾を取れた人にアンケートを実施し、そこで1 年以内・2 年以内に結婚式をしたいと答えたゲストを抽出、こちらからコールしています。このアウトバウンド業務に、カスタマーデスクを今後は完全に振り切っていく考えです。」
――ブライダルで電話による営業は珍しいですね。
金田「ほとんどないと思います。ただ、過去の列席ゲストデータからでも、全体の約2 %が2 年以内の見込み客として抽出できます。連絡がつながれば成約率は7 ~ 8 割まで上がるケースも。もちろん多店舗を紹介できるプロデュース会社という立場が前提で、1 エリア1 店舗では難しいものの、ある程度全国展開している企業であれば、短期目線の顧客は高確度で動きます。泥臭い取り組みですが、不要な業務はAIに任せ人でやらなくていいところを徹底的にAI化することで、人は売上に直結する仕事に集中できます。」
――AIによる問合せ対応は、属人化の解消にもつながりますか。
金田「人によって回答の変わる属人的対応は、現場のストレスにもクレームリスクにもなります。背景にはルールの曖昧さがあります。エリアの支配人が独自に決めた運用でルール化されているケースもあるため、そこを整理してAIに学習させることで、誰が対応しても同じ回答になる。AIで答えられない内容は曖昧にせず、必ずエスカレーションするようプロンプトに指示し、別LINEや電話番号へ誘導する運用にします。」
当日の運営のみに集中
――今後について、AIはどこまでプランニング領域に踏み込みますか。
金田「1 ~ 2 月は、申し込み後対応として運用し、次の目標として6 ~ 7 月頃にAIプランナーを指定して打合せをAIで行うテストを進めます。最初は短期間型プランから。短期間で完結する前提のプランを作れば、打合せ負荷も下がり、当日のオペレーションに人員を集中できるのはメリットです。うまくいけば、その先は結婚式に近いライト領域まで広げたいと考えています。」
――特に二次会領域については、相性が良いと考えられます。
金田「二次会は披露宴ほど複雑ではなく、テンプレート化しやすい。会場選定、当日の流れ、ゲスト招待、イベント内容、司会・音響・音楽など、披露宴の簡易版の意思決定をスマホ上で短時間に進められます。プランナーを介さずに決め、決まった内容だけをチェックし、当日の運営に集中する。AIの作った進行をユーザーとスタッフが同じ形で持つ運用は、すでに成立することが分かっています。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、1月1日・11日号)
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