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![:連載82:今を知り、明日を勝ち抜く[ブライダル法務NOW]ブライダル法務Q&A 「映像商品『オンライン納品』に関する整理」~株式会社ブライト 行政書士事務所ブライト 代表 夏目哲宏氏~](https://bridalnews.co.jp/wp-content/uploads/2023/05/4aeaabea601e9dc595f9c4a1b0649718-220x330.jpg)
:連載82:今を知り、明日を勝ち抜く[ブライダル法務NOW]ブライダル法務Q&A 「映像商品『オンライン納品』に関する整理」~株式会社ブライト 行政書士事務所ブライト 代表 夏目哲宏氏~
このコラムでは、市販楽曲をBGMとする映像商品を適法に『オンライン納品』する方法について説明するとともに、筆者も深く関与するBmas(ビーマス/一般社団法人ブライダル音楽申請システム)の活動について、Q&A形式で解説します。
Q これまでブライダル系の映像商品を新郎新婦にお届けする方法として、『DVD納品』が一般的でした。一方で、「プレイヤーを持っていないので、自宅でDVDを再生できない」という声が増えてきたこともあり、『オンライン納品』を望む声が少なくありません。しかし、なかなか広がらないという印象ですが、具体的にどのような課題があるのでしょうか?
A まずは、音楽著作権の適正処理に向けた一定の手間が必要となる点です。『DVD納品』の場合には複製権の権利許諾が必要になり、多くの事業者はISUMを通して手続きをしていますが、『オンライン納品』の場合は、主に公衆送信権と送信可能化権の許諾が必要となります。JASRACや日本レコード協会などは個別の窓口を設けてはいますが、ISUMのような申請代行機関が存在していません。そのため、適正な許諾申請に手間がかかるというのが1つ目の課題と言えます。
Q では、手間を惜しまずJASRACやレコード協会などに申請さえすれば、適法に市販楽曲とともに映像を『オンライン納品』できるということでしょうか?
A いえ、もう1 つ課題があります。それが日本レコード協会の設定する「『オンライン納品』の方法」についての規制です。誰でも広く利用できるYouTubeや、ギガファイル便での納品は認められておらず、「いつ」、「誰に」納品したのかをしっかりと把握することが可能な「自社独自のサーバー」を用いた場合にのみ許諾されます。そのため、自社でそうしたサーバーを保有していないと(市販CDを用いず、生演奏楽曲のみが収録されているような特別な場合を除き)、適法な形で『オンライン納品』することは出来ないのです。
Q どうしてそのような厳しい規制があるのでしょうか?
A 私たちブライダル業界側から見ると厳しい規制だと感じますが、逆にレコード会社からしてみれば、楽曲の音源は商品そのものであって、「いつ」、「誰に」オンラインで納品されたのかが把握できない形での配信は、「とても認められない」と考えるのもよく分かります。
Q ただ、一部の大手事業者を除き、「自社独自サーバー」を開発するのは経済的な理由もあり、現実的には困難です。
A その通りです。ただ、世の中の技術はどんどん進歩していく中で、いくら課題があるからといって、手をこまねいてブライダルの映像サービスが時代の流れから取り残されてしまっては、新郎新婦から見放されてしまいかねません。そこで筆者も深く関与するBmasでは、音楽著作権管理団体と何度も交渉を重ね、了承を得た上で、ブライダル事業者であれば基本的に誰でも『オンライン納品』が可能となる共有サーバーの開発を開始しました。この共有サーバーには楽曲の配信にかかる権利許諾申請の機能も付いているため、適正な許諾申請をしつつ、映像作品を新郎新婦などに、『オンライン納品』することが可能となる予定です。
Q Bmasのサービスは、いつ頃からスタートされるのでしょうか?
A 2024年の早い段階でのサービス開始を目指しています。過去、ブライダル業界においては音楽著作権を巡る不幸なトラブルがありました。ブライダル関連サービスの新しい可能性を秘めた『オンライン納品』について、そのような不幸な権利トラブルが生じることのないよう、適正な仕組みをしっかりと構築し、ブライダル映像に携わる皆さんのお役に立ちたいと願い、鋭意開発を進めているところです。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月11日号)

