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連載9《ファンを増やすためのエンゲージメント向上》一貫制にすることで新規から結婚式の準備に【at-heart 代表取締役 稲岡利彦氏】

連載9《ファンを増やすためのエンゲージメント向上》一貫制にすることで新規から結婚式の準備に【at-heart 代表取締役 稲岡利彦氏】

今回のテーマであるクロージングは、サロンに戻ってきた時に新郎新婦の不安な点が一つもないという状態になっているかどうかが大前提になります。ヒアリングから館内案内を通じて、一つひとつ不安点が解消されていることを確認しながら、さらに2 人の想像していたものを超えていく。想像を超えていた部分は少なくとも3 つはあるべきで、一つはハード、一つは何らかの商品、最後の一つとしてスタッフ力を磨いていきます。

クロージングに至る前に、サロンにおいてプランナーは見積もりを作成するために一旦離席しますが、その段階になると新郎新婦も本当に予約をしていいのかという気持ちになってきます。そこで20分以上離席していると、より慎重になって口コミなどの検索が始まります。そうなると決まるものも決まらない可能性が出てきますので、この時間を使ってメッセージを描いたデザートプレートなどを提供し、気持ちをさらに高めていきます。

一方で、余計なことを考えさせないよう、すぐにクロージングに入ってしまうケースもあります。それでは、これから契約の話に入っていくという新郎新婦の気持ちの準備、2 人で話し合う時間が取れません。5 分程度でもいいので、2 人だけの時間を作りつつ、ただその時間が長すぎないようにしなければなりません。

クロージングについて、日程の価値は以前ほど高くありません。特に複数バンケットを展開している会場であれば、プランナーが言うほど空いていない状況は少ないと新郎新婦側が認識しています。また予算も、最終的にどの程度になるかを、ある程度理解した状態で来館する新郎新婦が増えました。そうなると武器になるのは、プランナー自身を信頼してもらえるかどうか。館内見学までの対応で信頼してもらうのはもちろんのこと、2 人の結婚式を私に任せて欲しいという熱意をアピールしていきます。

信頼を担保する上で考えるべきは、当日までの一貫制の仕組み作りです。「結婚式が終わるまで、私がお二人のために全力を尽くしますから信頼して欲しい」という言葉に嘘がないのは、一貫制であるかどうかにかかっています。分業制では、この言葉で熱意をアピールできません。

また一貫制であれば、新規のその日から準備がスタートします。例えば30万円の衣裳見積もりだった場合に、何着の中からどのようなドレスを選べるのかは花嫁にとって最も気になるところ。プランナーとしても、最初の打合せというイメージで、それこそ一緒にドレスサロンに行って見てもらえばいいわけです。新規だけ取って、後は打合せにバトンタッチする分業制に比べ、後々のことも考慮した見積もりとなり、それが信頼に繋がっていきます。

詳細はブライダル産業新聞紙面にて、6月11日号)