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連載7《AIで進める構造改革》頑張っている人から不必要な仕事を減らす【ニュー・バリュー・フロンティア 取締役 金増宏輝氏】

連載7《AIで進める構造改革》頑張っている人から不必要な仕事を減らす【ニュー・バリュー・フロンティア 取締役 金増宏輝氏】

「もう少し効率よくやろう。」現場のプランナーにとって、この言葉は少し苦しく聞こえるのではないでしょうか。打合せをして、メールに返信して、見積りを直して、各部署へ共有する。誰も怠けてなどいません。むしろ、現場は十分すぎるほど頑張っています。丁寧な人ほど確認が増え、顧客を大切に思う人ほど仕事が増えていく。頑張りが足りないのではなく、頑張る人に仕事が集まる構造になっているだけです。

これからの業務改善は、「もっと早くやる方法」を考えることではありません。その仕事自体を、なくせないか。打合せのあとを思い浮かべてください。議事録をつくる。決定事項を整理する。見積りを直す。宿題と次回確認をまとめる。別のシステムへ入力する。どれも必要な仕事です。ただ、その多くは一度話したことを、人がもう一度整理し直している仕事です。しかも、整理のたびに情報は少しずつ減ります。議事録に残るのは、書いた人が理解できた分まで。迷いながら言われた本音や、行間にあった気持ちは、書式に収まらないまま消えていきます。

もし、打合せ中の会話そのものをAIで理解できたら、どうでしょう。決まったこと。まだ決まっていないこと。双方の宿題。次回確認すること。そこまで自動で整理される。議事録を早く書くのではなく、書くこと自体をなくす。転記も、同じです。会話した瞬間から、次の業務がもう始まっている。

AIでプランナーの仕事を奪いたいわけではありません。むしろ逆で、「本当は人がやらなくてもいい仕事」を減らしたいのです。大切なのは、その先です。30分空いたから、もう一組担当する。それだけでは現場は変わりません。その時間を、何に再配分するのか。ここまで決めて、はじめて業務の再設計になります。そして、会話が言葉のまま残る現場では、担当が替わっても2 人の思いは引き継がれます。若手が、先輩の打合せから学べるようにもなります。削除の先にあるのは、余裕だけではないと思っています。

 

<今日から使えるAIプロンプト>

「一日の仕事を書き出し、貼り付けてみます。「以下の業務を、①人にしかできない仕事、②AIに任せられる仕事、③そもそもなくせる可能性のある仕事に分類してください。そのうえで、③をなくして生まれる時間を、提案・接客・教育にどう再配分できるか考えてください。」どの仕事をなくすかは、一人では決められません。チームで書き出す形で十分です。AI時代に必要なのは、プランナーにもっと頑張ってもらうことではありません。頑張っているプランナーから、やらなくていい仕事をなくすこと。生まれた時間を、もう一度顧客のために使えるようにすることこそ、AIを現場に入れる意味だと思っています。

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、9月21日号)