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連載6〔研修で差がつく!金の卵の育て方〕研修に送り出す際の大切な声掛け【ノバレーゼ 教育研修部エキスパート 前田歩香氏】

連載6〔研修で差がつく!金の卵の育て方〕研修に送り出す際の大切な声掛け【ノバレーゼ 教育研修部エキスパート 前田歩香氏】

業務を抜ける“罪悪感”?2022年も最後の月を迎えました。今年も多くのカップルとの出会いがあり、ここ数年見られなかった結婚式の活気と幸せに満ち溢れていました。

前回まで研修内容について触れましたが、今回は少し視点を変え『研修前の周囲の関わり』にフォーカスを当てていきます。明日、自分自身が研修を受けるとなると、どんな気持ちでいるか想像してください。研修が楽しみな人、どんな仲間がいるか緊張する人。中には自分の仕事の進捗や顧客への連絡が気になり、部署を不在にする不安が頭をよぎる人もいるかもしれません。店舗が忙しい状況であれば、なおさらその気持ちは生まれます。

先日、入社まもない受講生が、部署の先輩3 名から「研修は同期と出会い、得られるものが沢山ある!楽しんできて」とメッセージをもらい、「今回の研修をとても楽しみにしていた」と教えてくれました。目の前にいる人が良い時間を過ごせるようにと願い送り出すシーンは、結婚式の入場前と重なります。扉の前で肩に力が入る2 人に、緊張が楽しみへと変わるように柔らかなトーンで「今日はぜひ楽しみましょう」と言葉を添える。ブライダル業界で働く私たちは、この行動が自然と身に付いています。送り出される側は期待や見守りを感じられることで、安心感と意欲が高まり、自分自身の心が整います。

心が整う『研修前の周囲の関わり』について、ポイントを2 つ紹介します。1 つ目は、上司を含め同じ部署のスタッフとの関わり。「いってらっしゃい!こちらの仕事は任せて!せっかくの機会だから、参加者全員と話しておいでね!」などと伝えてもらえると、受講生は嬉しく、日常業務を抜ける申し訳なさを払拭し、研修に集中できます。受講生が研修後に学びを実践するかどうかに対し、最も影響力が高いのは『研修前の上司の姿』と言われています。声掛け以外にも、シフトの配慮、スタッフへの周知、オンライン研修であれば受講環境の確認なども、安心材料の1つです。みなさんが1 番の“応援者”として相手の成長を願って送り出すことから、研修はスタートしていると考えてください。自身が上司にしてもらったことは、自然と後輩にしてあげたいと思います。受講者が学びを深めるのはもちろんですが、送り出す側の心も研修の度に育まれていきます。

三位一体で生まれる研修の効果

2 つ目は、集合研修を行う受け入れ会場との関わりです。勤務する自社施設が研修会場となることも多いかと思いますが、受講生が心地よく過ごせるか、ホスピタリティの見せ場です。「ようこそ来てくれました!頑張って!」と、会場スタッフから声を掛ける。研修において楽しみなお昼ご飯も、可能であればまかないを提供。まかないは1 つの表現方法ですが、このような温かさに触れることも、研修の活力になります。

また、受け入れ側も研修を実施する人事部と同じ気持ちに立ち、主体的に研修に関わるようになります。例えば、研修が終わり出口でお見送りし、言葉を掛けてくれるなど。受講生は受け取ったおもてなしをエネルギーに変え、各部署に戻っていきます。

研修を受け身でなく、周囲からの期待や応援をパワーに変えて積極的に参加する。研修後は、張り切って学びを実践し、その姿がまた周囲を活気づける。この研修の効果は、人事部だけでは生み出すことができません。受講生、送り出す側、研修を行う側の三位一体でこそ意味を持ち、こうした繋がりで人を育てます。『人が宝』のブライダル業界だからこそ、全社で育成に取り組むことが求められています。

 (詳細はブライダル産業新聞紙面にて、12月21日号)