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キーマンに聞く

連載4(後編)《T&G岩瀬賢治社長のブライダル経営者サロン》CRMがプランナーをサポート(ゲスト:鳥善 代表取締役社長 伊達善隆氏)

連載4(後編)《T&G岩瀬賢治社長のブライダル経営者サロン》CRMがプランナーをサポート(ゲスト:鳥善 代表取締役社長 伊達善隆氏)

 鳥善(静岡県浜松市)の伊達善隆社長をゲストに迎えた、T&G岩瀬社長のブライダル経営者サロン後編。鳥善がコロナ禍において、効率化をどのように推進してきたのか。システムの活用や、プランナーをサポートするママスタッフ制度の導入など、生産性向上のための歩みを進めてきた。その仕組みは企業規模などによってメリットデメリットも考えられるが、こうした投資をしていくことが経営者には求められる。飲食事業の対応も合わせて紹介する。

新たな働き方への懸念も

――鳥善では、コロナ禍の厳しい状況においても、様々な効率化を推進したそうですね。

伊達「特に注力したのがペーパーレス化です。Googleの機能を活用し、カップルとプランナーはもちろん、パートナー企業もログインできるようにし、打合せが進むにつれ見積もりが更新されても、Web上で随時チェックができるようにしました。『Google Suite』は利用料も1 人あたり1000円程度ですから、そこまで大きな負担もなく、効率化を実現できます。また、プランナー経験者のママスタッフに、招待状の打合せなどこれまでのスキルを活かした“庶務”のような仕事を担当してもらっています。担当プランナーとカップルをサポートするようなイメージで、見積もり作成の一部も在宅でママスタッフが担当することにより、プランナーは打合せに集中できる体制を整えました。現時点ではそうした働き方のスタッフが2名おり、パートという雇用形態ですが、しっかりと活躍してくれています。」

岩瀬「大手企業の中にもこうした仕組みを導入しているところもあるようですが、大きく変化はありますか?」

伊達「これから変化が出てくるという段階ですね。プランナーは、カップルに向き合うことに集中し、いい挙式・披露宴を提供するという最重要部分に特化していくべきだと考えています。それ以外の部分をいかに置き換えていくか、もしくは場合によっては、失くしていくという判断も必要だと思っています。それで時間が減ったということ以上に、プランナーの意識改革が大きいかと。見積もり作成などをやってくれる人がいるからこそ、自分の働き方に無駄がないのかを改めて見つめ直す機会にもなっています。」

 

岩瀬「結婚や出産というライフスタイルが大きく変わるタイミングでは、そうした働き方も1つの手段だと思います。実際にプランナーの仕事の多くは事務処理ですし、フレキシブルな働き方という点でメリットも大きいでしょう。ママスタッフが積み上げてきたキャリアを活かして、若いプランナーにいいアドバイスができることにも期待を持てます。カップルにとってもプラスですし、担当プランナーの成長の機会にもなりますから。ただ、私自身がその対応に踏み切れないでもいるのも事実です。見積もり作成や受発注業務は、担当しているカップルのことを思い出す大切な時間でもあるのではないかと。さらに経営面からみると、サポート業務をするスタッフを、会社として何名抱えられるかが課題の1つです。例えば、そうした働き方を希望するママスタッフが1 店舗で10名出た時に、経営としてどう判断するべきか。企業規模などを考えると、難しさを感じる部分でもあります。」

伊達「当社に在籍する2名は、もともと他社でプランナーを経験してきた人材がアルバイトでの入社を希望してきました。子育てと両立しながら、月にこれくらいは働きたいという希望があったため、ではこうしたやり方で働いてみましょうという経緯です。岩瀬社長が指摘するように、それまで在籍していたスタッフの新たな働き方にするのは、経営の観点からは難しいということも理解できます。当社の2名は、最初に一緒に働く時間を用意し、想いなどを共有してからリモートワークに移行しました。ブライダルの仕事は、人間的な部分も大きいため、その部分が抜け落ちると、お互いストレスとなり逆に非効率な部分も出てきます。単純に職務を分けるだけの話ではないのも事実かと。ただプランナーの働き方として、2~3時間の打ち合わせに集中した後に細かい事務処理をする場合、集中力の問題も出てくると考えられます。結果としてそこから生まれるミスが、やはり怖いですから。」 岩瀬「その懸念については、すごく分かります(笑)。」

伊達「生産性やミスの可能性などを考えて、在宅でママスタッフにお願いしたほうが良いこと、システムを上手く活用して自分でやったほうが良いことがあります。その判断は、ケースバイケースで随時的確な対応が必要だと考えています。」

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月11日号)