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連載32《自社運営施設では成約率60% 中小会場の成約率UP》学童保育事業で地域住民に価値を提供 【KAKEHASHI 代表取締役寺田 英史氏】

連載32《自社運営施設では成約率60% 中小会場の成約率UP》学童保育事業で地域住民に価値を提供 【KAKEHASHI 代表取締役寺田 英史氏】

前回は、当社の運営するサンタアムールにおいて、ブライダル以外の事業としてレストラン展開に注力していることを紹介しました。今回は地域貢献を含めた学童運営についてです。

当社は学童保育事業を2025年にスタート。入会児童も昨年と比べて倍の40人にまで増えています。特徴として、外国人講師による日常英会話を提供。また宿題をやらせるだけではなく、それ以前の学習塾経営の経験を活かしてプリント教育のシステムを導入し、塾と学童をハイブリッドすることで他所との差別化を図っています。

学童事業を始めたのは、まず自社で働いているスタッフの受け皿を作ろうという考えがありました。業務委託のプランナーやアルバイトの中には、子どもを預けられないという理由で働けないママさんも数多くいます。その受け皿があれば、優秀なスタッフを数多く確保できます。特に地方においては、ママさんの活躍がなければ会場運営も厳しいですから。

また学童事業は入会金、会費のストック収入になります。結婚式は一件300万円規模になりますが、波があるビジネスで、月によってはキャッシュフローも厳しくなります。そうした状況で、学童のストック収入があるのは経営の安定化に繋がります。

継続的に子どもを預けたいという需要は安定的に見込めるため、まだ1 施設で黒字化はできていないものの、評判も広がれば多施設展開も可能となります。例えば結婚式場の多いエリアに進出すれば、ブライダルで働いているママさんが安心して子どもを預けられるような形もできます。そのために、土曜日も運営する体制を取っています。

また、式場に繋がるということも意識しています。夏休みには空いている式場を使って、子ども向けのパン教室やバーベキューなども実施。式場のメリットを生かすことで、保護者の満足度も高めています。ライフマネジメントの観点から、価値をどう囲い込むかという意味でも学童は有効。子どもを預かることには大きな責任も伴いますが、結婚式という人生のセレモニーを通じて築いた信頼関係により、その延長として学童にも繋がっています。

子どもを軸にした事業は今後も有効で、結婚したカップルが出産・子育て・教育と進む中、結婚式場だからこそ関係性を維持しながらサービス提供ができます。ホスピタリティを生かした他業種展開としても成立する。学童の取り組みはまだ事例も少ないからこそ差別化にもなりますし、結婚式場の遊休スペース活用という観点でも可能性を見出しています。

地方の式場は特に、結婚式だけでなく、施設の利用価値を高めていかなければなりません。しかも地域に開かれた存在になることで、地域住民にも価値提供をしていく。学童は結婚式でしか来ない場所から、日常的に関わる場所へと変化させる取り組みの一つとして考えています。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、6月1日&11日合併号)