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キーマンに聞く

連載11《T&G岩瀬賢治社長のブライダル経営者サロン》挙式の価値を高める(ゲスト:アルカディア 代表取締役社長 大串淳氏)

連載11《T&G岩瀬賢治社長のブライダル経営者サロン》挙式の価値を高める(ゲスト:アルカディア 代表取締役社長 大串淳氏)

 コロナ禍によって多くの人の価値観も変化したが、だからこそ【結婚式の価値】を見つめ直すことが求められている。リアルなコミュニケーションが憚られた時期を経験したからこそ、それぞれの想いを言葉にして伝える。それを表現していく場所が挙式である。テイクアンドギヴ・ニーズ岩瀬賢治社長の連載企画【ブライダル経営者サロン】は、ゲストにアルカディア代表取締役社長・大串淳氏を招き、改めて挙式の意義を語りあった。(今号は前編)

戻りが遅い九州の施設

――緊急事態宣言も解除されて、新規・施行の状況はいかがでしょうか。

大串「会場によって違いもありますが、例えば久留米市の施設の場合、もともと日本一医療関係者の多い地域であるためまだ厳しいですね。逆に天神の施設は大分増えてきて、パーティも今月は連日入っています。」

岩瀬「西と東に分けると、やはり西の方の戻りが遅いという印象です。九州については平均人数が多いですし、アルコールが飲めるかどうかも重要だったりもしますから(笑)。もう少し時間はかかるかと。」

大串「確かに宣言が出てアルコールがNGになった瞬間に、2度目3度目の延期をする人が一気に増えました(笑)。」

――アルカディアでは今年、結婚式の価値観を見直していくという方針を掲げています。

大串「ブライダル産業新聞で、セレモニーにも活用できる【VOW NOTE】をT&Gが作成したという記事を見て、本当に共感しました。今回のコロナ禍で、これまでの結婚式の必要性を含めた議論が出てきました。プランナーにとっても、なぜ結婚式をするべきなのかと問われることが増え、色々と悩んだこともあったかと思います。今までの結婚式をそのまま実施し続けていても、恐らくコロナ前の状況には戻ってこないだろうと考え、何が出来るかということで挙式の魅力、価値を高めることに注力していく方向性を打ち出しました。結婚式に参加した全ての人から本当に素晴らしかったと思われるような、予想を超えるウエディング作りを最重視しています。」

岩瀬「【コトノハ ウエディング】を掲げていますが、どのような意味があるのですか。」大串「予想を超える結婚式を作るにはどうしたらいいのかという話になり、ブライダルに携わってきたこれまでの20年間を改めて振り返りました。パッケージから選ぶワンパターンな結婚式からオリジナル、アットホーム、おもてなしといった流れがあり、その次に目指すべきところは何か。表面的な雰囲気、テイスト、カジュアル・ゴージャスなどのスタイルといったものよりも大切な、結婚式は想いを伝える場所であるという原点にフォーカスしました。その想いを形にしていく上でコトノハ、つまり言葉にすることでお互いにきちんと伝えていきましょうという考え方です。」

大串「コトノハウエディングの中でも、具体的に挙式を【コトノハおくり】と称したセレモニーとして打ち出しました。一番初めにプランナーがゲストの前に立ち、今日2人はこういう思いで皆さんを招いている、こういうテーマで結婚式をしようと考えていることを説明。挙式が始まったら、牧師が居なくても、2人でそれぞれの想いを手紙に託して読んでいきます。これまでのように、単に牧師の問いかけに応えるのではなく、自分の言葉で今までの想いをしっかりと伝え合います。2人だけでなく友人にも参加をしてもらい、2人に向けた想いを語っていく。最後に2人から親にメッセージを投げかけ、さらにサプライズで親から子供に向けた手紙を読んでもらうなど。新郎新婦、友人、両親の3者の結びつきを、挙式の中で体験できるようにしました。」

 

ヒアリングスキルの向上

岩瀬「こうした挙式を始めたのは、いつ頃からですか?」

大串「新年度がスタートした2、3ヵ月前です。これまではある程度フォーマットが決まっていて、『誓いますか?誓います』といった挙式でしたが、コトノハウエディングでは2 人の想いを深掘りしていくことが大切になります。そこでスキルアップコンテストなどを通じて、このような背景のカップルがいた場合にはどういう結婚式を提案するかという課題を与え、5店舗のプランナーが検討してそれをプレゼンする対抗戦のような研修も実施しています。」

――大串社長からも出ていたT&GのVOW NOTEですが、この考え方もお互いの想いを言葉にして伝え合うことにあり、それを活用したT H EVOWSというセレモニーを始めました。結婚式前後の言葉を残すのも、特徴の一つです。

岩瀬「コロナによる延期などで、結婚式をするまでの準備期と結婚式をするしない、誰を呼ぶのかも含めて、2人で共有する時間も圧倒的に長くなるわけです。当然喧嘩もあるでしょうが、お互いの理解が深まる大切な時間でもある。家族も含めて、準備のために過ごした時間に生じた想いを言葉にしてノートに残しておくことが大切なのではと、VOW NOTEを制作しました。」

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月1日号)