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![連載108:今を知り、明日を勝ち抜く[ブライダル法務NOW]来年の業界に変化をもたらす最新法令に注目【株式会社ブライト 行政書士事務所ブライト 代表 夏目哲宏氏】](https://bridalnews.co.jp/wp-content/uploads/2024/04/d2693e224da150b7f3eef427849463e9-220x330.jpg)
連載108:今を知り、明日を勝ち抜く[ブライダル法務NOW]来年の業界に変化をもたらす最新法令に注目【株式会社ブライト 行政書士事務所ブライト 代表 夏目哲宏氏】
いつもご愛読ありがとうございます。
早くも師走。今回のコラムでは、毎年恒例の企画である「BRIGHTが選ぶ今年を振り返るブライダル法務重大ニュース」ランキングをお届けいたします。
第1位 フリーランス保護法&改正下請法で事業者間取引に激震
2024年11月に施行された「フリーランス保護法」、そして本年5 月に成立し2026年1 月から施行される「改正下請法(取適法)」の存在は、ブライダル業界内における事業者間取引のあり方に大きな影響を与えています。このうち「フリーランス保護法」を巡っては、「契約条件を書面で明示しなかった」、「報酬を60日以内に支払わなかった」という理由で、すでに他業界ではありながら大手企業を対象に続々と違反事例が摘発されています。また、来年早々に施行される「改正下請法(取適法)」では、「下請け事業者」という用語自体が消える他、ホテルや式場の運営事業者がパートナー事業者より下代の増額に向けた協議の求めに応じなかっただけで違反となりかねない重大な法改正がなされているので、早期の対策が必須となります。
第2位 カスハラ防止条例の施行&カスハラ新法の成立
顧客等からの「過剰な要求」や「不当な言いがかり」を指す「カスタマーハラスメント(カスハラ)」に対する法規制が誕生した年となりました。東京都、北海道および群馬県等の一部自治体では4 月に条例が施行され、6 月には「カスハラ新法」が成立し、2026年10月に施行を控えています。これらの法規制を巡るポイントは、事業者に対して「スタッフをカスハラから守る義務」を課している点です。また運用面からすれば、この義務をどううまく口実にしてスタッフをカスハラから保護してあげられるか、という観点での検討も必要になります。BRIGHTでは来年も、働きやすい婚礼現場の実現に向けてブライダルの実態に特化した具体策を提案していくのでご注目下さい。
第3位 「カルテルの疑い」ホテル同士の情報交換に公取から警告
5 月に公正取引委員会より大手ホテル15社と業界団体に対して出された「業界内情報交換のあり方に独禁法が禁じる『不当な取引制限』(カルテル)に抵触するおそれあり」とする警告は大きな波紋を広げました。これを受けて業界内でのイベントや研修への参加を抑制する事業者も現れました。しかし、法的には『不当な取引制限』とは複数の事業者が結託して価格等を調整して特定の取引分野の競争を実質的に制限することを指すものであり、「接遇の向上」や「知識の習得」等を目的としたセミナーへの参加は対象となりません。冷静に警告の内容を見極めた上で業界内での交流が健全化することを願います。
第4位 映像商品のオンライン納品が一部施設で本格化筆者も携わるBmasが提供する「ブライダル映像商品のオンライン納品システム」の本格稼働が始まった1年でした。「公衆送信権」や「送信可能化権」という音楽著作権を適正に処理しつつ、顧客に「映像商品のオンライン納品」という新しい選択肢を提示する流れは来年以降も拡大していくことが予想されます。
第5位 ステマ広告の摘発相次ぐ「卒花さん」用いた広告に注意を!2023年10月から「景品表示法」の改正によって禁止となった「ステマ広告」の摘発事例も多い1 年でした。ブライダル業界においては「卒花さん」を用いた発信が珍しくなく、「ステマ広告」に抵触しないよう注意が必要です。
本年もご愛読ありがとうございました。皆様、良いお年をお迎えください。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、12月11日号)

