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キーマンに聞く

連載②~あなたの会社は大丈夫?デジタルクライシス対策術~気をつけるべきは80%以上が利用する地図アプリ~(SIEMPLE 主任コンサルタント 桑江令氏)
◆サイレントクレームの現在
前回お伝えしたように、ブライダル業界に限らず世間では“デジタル・クライシス”のリスクは拡大し続けている。その中でも悩みの種となっているのが、“サイレントクレーム”の存在だ。
企業に届かないユーザーからのクレームのことで、以前までは日々大量に投稿されて
いるSNSがその温床になっていた。しかし、ここ数年の様々な事件(特に炎上事件)きっかけに、多くの企業が自社内にSNS投稿をモニタリングする体制を構築するようになった。その結果、ユーザーがSNSに投稿した意見(クレームに限らず)を企業側がしっかりと把握し、その内容に合わせた対応が出来るようになってきている。それでも危険性は変わらぬまま。原因は、サイレントクレームの複雑化にある。
最も分かりやすいのは、ユーザーが投稿する場所の多様化によるものだ。企業側はSNS、特にTwitterを中心にモニタリングをしていることが多い。しかし、サイレントク
レームはその企業側の目が行き届かない場所で密かに生まれ、日の目を見る時を待っている。そのサイレントクレームの威力をまざまざと見せつけた、昨年の事例を紹介する。
◆サイレントクレームの恐怖
昨年夏、都内のとあるコンビニでネズミが歩き回るショッキングな動画が、Twitterで出回った。元となった投稿には、コンビニのチェーン店名や店舗名は記載されていなかったが、すぐにネットユーザーによって特定、Twitterやまとめニュースによってネット界隈で瞬く間に知れ渡ることとなった。コンビニ本部はその騒動を受け、騒動の翌日には該当店舗の営業休止と保健所の指導による対策を行うことを発表。その迅速な動きにネットユーザーからは評価する声も上がっていた。ただし、それはあくまでも“表面上での出来事”であった。
実はこの騒動が起こる数ヵ月前の段階で、このコンビニ店舗のGoogleマップでの口コミ欄には「ネズミが居る」といった投稿がされていたのだ。それも一件ではなく複数の書き込みが確認されている。つまり、コンビニ本部は「ネットの炎上」に対しては迅速に察知して対策を行うことが出来ていたのだが、このGoogleマップの口コミ(つまりそれがサイレントクレームと言える)に気付くことが出来ていれば、Twitterで動画が出回る前に予防することが出来ていた可能性があるのだ。
このように、多くの人に拡散され騒動となるのはTwitterだが、その元ネタは企業側が気付けないネットの片隅に潜んでいるのかもしれない。昨年ブライダル業界で起きた騒動においても、業界のポータルサイトに書かれた口コミが元になり、Twitterで拡散されて大事になった。同じく昨年コンビニ業界や飲食業界を中心に社会問題にもなった“バイトテロ”問題においても、Instagramの機能“ストーリー”への投稿が発端。つまり“サイレントクレーム”の放置が、“デジタル・クライシス”へと発展してしまうということだ。騒動のもとになるTwitterをモニタリングしていれば炎上自体は察知できるものの、防止するにはそれだけでは足りず、様々なメディア・媒体やSNSの新機能にも目を光らせる必要がある。
(詳細は、ブライダル産業新聞紙面にて。4月1日号)

