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第12回《集客UPの成功&失敗例から読み解く》オープンから20年以上の成功事例【ベック ミッテ事業部 山中扇氏】
「集客UPの成功&失敗例から読み解く」をテーマに地方、都市型、KPI、その他様々なスキルを第1 回~11回まで連載してきました。オープンからなかなか軌道に乗らない会場、スタッフも入れ替わり集客スキルが追いつかない会場、Google広告やAIを集客業務に取り入れた会場など、様々なテーマで成功例、失敗例を見てきました。今回は一番難しいテーマかもしれない、オープンして20年以上経過した、いわゆる会場としては老舗の部類に入る施設のV字回復例を共有したいと思います。
これだけの年数を継続している会場は、おおよそ人、商品、売上に対しての指標がはっきりしており強みも明確です。しかし一旦集客が落ち始めると、その継続してきたものが時に邪魔をして自社で回復させる難易度はかなり高くなってしまいます。こういった会場はスキルの提供と並行して必ず見直さなければならないポイントが3 点あります。簡潔にいうと、この3 点だけ見直せば元々のポテンシャルはあるのですぐに数字は回復します。弊社では20年以上運営している会場のお手伝いをこれまで20会場ほど実績としてあります。順番に見ていきましょう。
① 市場ニーズの把握と自社の提供価値のアップデート
わかりやすく記載すると“お客様目線”。長く営業を継続していると今までの成功体験、現在提供しているサービスやその会場のルール、解決方法が当然正しいものとして扱われ、何の疑いもないまま顧客に届きます。しかし、それは本当に顧客目線になったものでしょうか?集客が落ち込んでいる局面では会場、会社、スタッフ都合の目線になっていることがほとんどです。
そこで大切になるのは、直近プランの行き過ぎた打ち出しや値引き、長すぎるフェアの時間、利益率基準の商品構成など顧客の課題、求める利益に対して自社の製品、サービス、解決策がどのように合致しているか見直しましょう。
② 従業員エンゲージメントの向上(人材の確保と組織力の強化)
会社の意向、上長の意思決定、会場のブランド名などが強いため、各スタッフの意思は反映されづらくなってしまい、運営に参加しているという意識も低い。エンゲージメントとは従業員が所属する組織に対して感じる強いつながりや一体感、そしてそこからくる組織への貢献意欲です。運営期間の長い会場では、過去に同じ局面で議論してきたであろう事柄が多くどうしてもトップダウン事項も増える傾向にあります。こうなると口コミ返信や問合せ段階での対応、各媒体更新作業、フェア実績のフィードバックは作業化してしまい、ライブ感やスピードに著しく影響も出ます。経験は浅いかもしれないですが、本当にその会場と新郎新婦の事を考えたスタッフが出した集客案、予算、新しいプランなどを積極的に取り入れ、全スタッフ参加型の集客になっているのかを見直しましょう。
③ 強みの差別化 自社ならではのコアコンピタンスを明確化する
コアコンピタンスとは、他社には真似のできない自社ならではの核となる能力の事を指します。立地、料飲サービス、婚礼制作能力、景色、スタッフ、圧倒的に地元優先など、何でもOKです。あらゆる事項であてはまるものがたくさんあると思います。しかしその中に長く居ると、この強みの自覚が薄れたり無自覚になったりしてしまい、集客においてまったく生かされていないケースも多くなっていきます。
差別化とは「強みを活かして顧客から選ばれる理由を作ること」。薄まったら濃く、無くなれば新しく作らなければなりません。長年継続している会場は必ずこの選ばれる理由があるはずで、集客面で下降トレンドに入った時に必ず見直し作業をしてください。
≪最後に≫
これまで他会場のサンプル例を出してきましたが、今回サンプル例として出すのは弊社会場の「レストランミッテ」です。おかげさまで24年目に突入しました。これだけ長く運営していると上記①~③の問題に見事にあてはまり、婚礼件数、売上共に下降線をたどり始めていました。ただこの一年半で記載ポイントのすべてを見直し効率化に走りすぎていた箇所をアナログに、アナログのまま置いていたものを効率化することで、多くの新郎新婦に日々楽しんでもらっています。
◎場所 大阪本町1 チャペル1 バンケット
◎履歴 取組①~③、期間14ヵ月
◎婚礼年間集客数80件UP◎婚礼年間成約数45件UP
◎一般宴会売上30%UP◎ランチ・ディナー売上50%UP
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、6月1日&11日合併号)

