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第10回《ブライダル業界の法律問題―弁護士の視座―》〔フォトウエディング④〕著作者人格権も忘れずに【リフト法律事務所 代表弁護士 川村勝之氏】
今回は著作権の「著作者人格権」と「著作者財産権」のうち、他人への譲渡ができない「著作者人格権」についてです。著作者人格権には、公表権、氏名表示権、同一性保持権という3 つの権利があります。①・公表権は、著作物を公表するかしないか、公表方法等を決めることができる権利。②・氏名表示権は、著作物に氏名を表示するかしないか、表示方法等を決める権利。③・同一性保持権は、他人が自分のつくった著作物の勝手な改変を認めない権利です。このほかにも、著作者の名誉又は声望を害する方法で著作物を利用する行為は著作者人格権侵害行為とみなされます。このように、著作者人格権は、著作物の創作者の人格を守る大切な権利であり、譲渡ができない権利とされています。
外部委託したカメラマンから写真の著作権(著作者財産権)の譲渡を受けたとしても、カメラマンには著作者人格権が残っています。この状態では、写真の納品後でも、カメラマンから氏名表示権に基づき、写真に対して氏名表示を求められる可能性があります。このようなトラブル等を防ぐためにも、著作者人格権を行使しない旨の条項(著作者人格権の不行使条項)を含んだ契約や合意をすることが重要となります。
例えば、『納品物(写真)に対して著作者人格権を行使しないものとする』等の包括規定や、『本件著作物の利用にあたり、著作者の表示をしないことができるものとする』等の個別条項で、著作者人格権の不行使の契約や合意をします。著作権に関する取決めの際は、この著作者人格権の取扱いについてももう一度ご確認ください。
次回は、著作権を侵害した場合のリスクをお伝えします。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、1月1・11日新春特大号)

