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神社と共同でサイクルを作る【IZUMO GROUP 取締役副社長 伊藤文啓氏】

神社と共同でサイクルを作る【IZUMO GROUP 取締役副社長 伊藤文啓氏】

 IZUMO GROUP(福井県福井市)は1月、これまで運営していた結婚式場『八雲迎賓館』に加え、宗教法人の出雲大社福井分院の直轄であった神社併設の出雲記念館も一緒に運営していく体制に変更した。そのタイミングで法人営業部も発足し、ブライダルのみならず一般パーティーも含めた地域の掘り起こしを進めている。地域産業との連携で、オリジナルドレスや引出物カタログなどを作ってきた仕掛け人、副社長の伊藤文啓氏に今後の展開を聞いた。

――福井の大学と、官民連携の取り組みをスタートするそうですね。

伊藤「4 月から地元の大学と連携して、伝統工芸の再起も合わせた、記念日事業を創出していこうというプロジェクトをスタートします。神社併設の出雲記念館の運営も開始したことで、神社も一緒になって記念日事業をどのように展開していくのかを、大学生に参画してもらいながら一緒に考えていきます。それぞれの記念日に即した商品開発をしていくことを念頭に、新たな記念日の定義の可能性も出てくるでしょう。例えば母の日のカーネーションは、従来はすぐに捨てられてしまうものであるわけですが、それをどうしていくかなど。SDGs意識も高く、我々にはないような若い発想に期待しています。」

――神社が母体であるため、地域密着の色は強く、さらに生涯顧客でブライダル以外の様々な人生イベントに携わる点は多いと思います。

伊藤「中小企業として生き残っていくためには、地域内で商圏を作っていくことは大切。これまでもエステ、スイーツを展開していましたが、今年からの神社との連携強化によって、今後は結婚式以外のタッチポイントは確実に増えていき、そのサイクルを作ることを進めていきます。例えば脱毛エステのユーザーには学生が多いわけですが、その接点を成人式、ブライダルの新規として帰ってこられるようにするなど。初宮、七五三で神社を利用したファミリー層も、循環の大きなキーワードになるでしょう。こうしたタッチポイントを、いかに結婚式に関連させていけるかが課題です。これまでは、人海戦術でDMを送る、電話をする程度のことはやっていましたが、これからはLINEのアプリを使うなどして、会社全体として囲い込みをしていく仕掛けを現在構築しています。」

――今年、IZUMO GROUPは70周年を迎えます。

伊藤「周年の記念事業を実施したいと考えています。例えば5 年前まで、神社では【お稚児行列】を実施しました。これは子供の成長を祝う行事で、幼児の無病息災を祈願するもの。毎回、200人ほどが参加してくれました。朝に来てもらい専用の衣裳を着付け、ヘアメイクも施し神社まで行列で歩いていきます。最近では廃れてきた行事ですが、前述した大学生から新しいアイデアも出してもらいながら、70周年を機に再起していきたいと考えています。」

――地域産業とのコラボは、これまでも積極的に推進してきました。

伊藤「その一つが光るドレスです。当社は3 年前にデザインチームを発足し、自治体の実施する勉強会などにも積極的に参加してきました。その繋がりから、地元の会社が光る生地を開発して何か活用できないという話を受けたのがきっかけです。当社のデザイナーチームと特許技術を持っている外部のデザイナーが組んで、光るウエディングドレスを開発しました。現在はウェルカムボードも展開していて、ほぼ全ての新郎新婦が利用しています。」

詳細はブライダル産業新聞紙面にて、4月1日号)