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新連載《気持ちを高める新規の台本》当日を連想させる共通言語【KAKEHASHI 代表取締役 寺田英史氏】

新連載《気持ちを高める新規の台本》当日を連想させる共通言語【KAKEHASHI 代表取締役 寺田英史氏】

会場の新規接客のコンサルティングのほか、静岡で自社会場も運営している寺田英史です。今回から3 回にわたり、新規接客の台本作りについて解説していきます。

まず、接客においてなぜ台本が必要なのか。マニュアルと違い来館者を成約に導くためには、接客を通じて結婚式当日を連想させ、2 人の為だけのプレゼンであると感じてもらうことが大切です。それをある程度台本で構成をしておくことにより、プランナーのスキルやコンディションなどの影響を極力なくしていきます。また台本はあくまでも目的であり、会場の最低限伝えたいことをまとめたもの。2 人の為だけのプレゼンが重要であることを考慮し、マニュアルのように一言一句を共通化させることではありません。

実際の多くの会場では、すでに台本を持っているかと思います。ところがプランナーの入れ替えに伴い、使わなくなっている。また何年も前に作成したものをそのまま使用し、今に合わせたブラッシュアップがされていないことも多いようです。コロナ禍に入社した人たちが現場に出るようになり、リアルの経験に乏しく台本を棒読みしているという課題も聞きます。今の傾向に合わせるとともに、演技指導も重要となります。

台本作りのファーストステップは、強みの棚卸し。台本作りでありがちなのは、チャペルの天高やバージンロードの長さなど、スペック説明に終始してしまっている点。例えば緑溢れるチャペルであれば、新婦のドレスがより映え、写真を撮ると素敵なワンシーンを記念に残しておけること。さらに後々でも出席した友人たちと写真を見ながら、結婚式の思い出話ができるというような、価値をもたらすための内容を組み込むことで共感を導き出します。

強みの棚卸しでは、ポジティブへの転換も大切。当社で運営している会場は小規模スタイルのため、親族控室や待合室がありません。プランナーにとっては断られる要因になってしまいネガティブポイントととらえてしまいます。これをポジティブに転換してみると、「そもそものコンセプトが今までの結婚式とは違うシーンを提供することにあり、ゲストと2 人が自由に過ごせるために設計しているため、あえてそういう部屋は作らなかった」、「かしこまった空気感の中で待ってもらうのではなく、来た瞬間からガーデンでドリンクを飲んだり、写真も自由に撮影できる時間を提供している」となります。当日を連想させ、かつポジティブに転換した価値が台本の内容です。

強みの整理については、スタッフ自身にも改めて意識してもらうため、棚卸し用のシートにそれぞれ入力してもらいます。仮に4 人のプランナーがいれば、それぞれ感じていた異なる強みが出てきて、Aさんは弱みと感じていたこともBさんは強みだと思っていた気付きにもなります。ベテランと新人、プロパーと他会場経験者でも目線は異なります。

 (詳細はブライダル産業新聞紙面にて、2月11日号)