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憧れの存在を目指す【結婚式場『ルージュアルダン』 支配人 鈴木彩華さん・IWAI OMOTESANDO ブライダルマネージャー 大谷亜沙美さん・ベルヴィ大宮サンパレス /GLANZ 支配人 西村奈津子さん】

憧れの存在を目指す【結婚式場『ルージュアルダン』 支配人 鈴木彩華さん・IWAI OMOTESANDO ブライダルマネージャー 大谷亜沙美さん・ベルヴィ大宮サンパレス /GLANZ 支配人 西村奈津子さん】

 プランナーは女性が多くを占める一方で、支配人となるとその割合は逆転しがちだ。今号では、ブラスの運営する結婚式場『ルージュアルダン』の鈴木彩華さん、IWAI OMOTESANDO(CRAZY)・大谷亜沙美さん、ベルヴィ大宮サンパレス/GLANZ(アルファクラブ武蔵野)の西村奈津子さんによる、女性支配人・マネージャーとして働くことへの想い、やりがいなどを紹介。3名の話からは、若手に向けた今後の期待も読み取ることができる。

業界への憧れと夢

――現在は支配人、MGRとしてそれぞれ活躍中です。そもそも婚礼業界を目指した背景は。鈴木「高校生の頃に発生した東日本大震災がキッカケ。多くの人が命を落とした大災害を通じ、大切な人に感謝の気持ちを伝えておくことは大切だと強く感じました。幼少期に出席した叔母の結婚式のいい思い出もあって、想いを届ける機会の1 つであるウエディングの仕事に就きたいと。同時に、地震が起きないように、こんな悲しい想いをしないようにと、理系だったこともあって防災への興味関心も強くなり、進路を2 軸に絞りました。最終的に防災の道を選び、大学院まで進学。研究を続け就職をしたものの、ブライダルへの想いが再燃し、転職を決意しました。学生時代にブラスでアルバイトをしていたこともあって、『プランナーをやるなら絶対にブラスしかない!』と思っていました。5 年前に当社に中途入社し、いわゆる“リケジョ”からの(笑)、プランナーデビューです。」

西村「私は大学での就活時、合同説明会でウエディングプランナーに興味を持ち始めました。色々な業界、職種の話を聞いてみたものの、『プランナー以上にやりたい仕事はないかもしれない』と思い、2013年に新卒で当社に入社。ウエディングならではの、“キラキラ”した世界に憧れがありました。」

大谷「私は実家が飲食店だったため、幼少期から家に帰れば接客を見る日々でした。それもあってサービス業に興味を持ち始め、学生時代も接客のアルバイトに挑戦。就活の際に『サービスを極めたい。だったらウエディング!』と思い始めたのがキッカケです。婚礼関連企業を受けていく中で、最終的には新卒1 期生としてウエディングパークに入社。やりがいも大きかった一方、『今以上に“温度感”のある仕事をしたい』と、2019年CRAZYに転職しました。」

――現場プランナーから一段ずつ階段を上り、今に至っています。キャリアアップに対しての考えを聞かせてください。

西村「私自身『支配人になりたい』とは、正直あまり思っていませんでした。というのも、新卒入社当時は席次も紙で書いていて(笑)、今ほど婚礼システムが活用されていなかった頃。業界全体で見ても当時は今以上に女性支配人は少なく、そもそものイメージを描けていなかったと思います。今はシステムの力も加わり、働く環境はいい方向に変わってきたこともあって、私たちのような女性支配人も業界全体で少しずつ増えてきたと感じます。仮に支配人、MGRでないとしても、産後現場に復帰し、ママさんプランナーとして第一線で活躍する女性も多くなってきましたから、目指すビジョンや働き方は、様々あっていいと思っています。そのうえで、若手メンバーには色々な選択肢があることを伝えていきたい。そうした意味では私たちの世代がしっかり活躍し、『こんな風に長く活躍できれば』と思ってもらえる、憧れの存在になれたら嬉しいですね。」

鈴木「当社においても、現時点での女性支配人の割合は男性と比較してまだ少ないのが現状。一方で、『副支配人やチーフなどになりたい』という若手からの声はよく聞かれるようになりましたし、実際に副支配人は女性が多く、今後の活躍は今から楽しみです。当社は月に一度、支配人会議を本社の名古屋で実施していて、各店の副支配人もオンラインで参加しています。会社の状況、今後の運営などを話し合う場に副支配人も参加することで、同じ視座と熱量で店舗運営に携われるようになっています。会議は社長も参加していますので、トップの声が直に入ってくるのも副支配人たちにとってはいい刺激。こうした環境は、『今後さらに、私もキャリアアップしていきたい』と思ってくれる機会になるはずです。」

 

数字に対して強くなる

大谷「もともとキャリアアップはそこまで考えておらず、『IWAIで創る結婚式が好きだから、人気施設にしたい!とにかく貢献して盛り上げたい(笑)!』とのシンプルな想いがベースでした。転職当時はリーダーについての解像度は低く、イメージを持てていなかった一方、新メンバーが入った際にバディのポジションを経験したことで、若手の成長に喜びを感じ、『リーダーになるのもいいな』と思えるようになりました。『業績の管理は苦手だと思う』という人も業界に一定いる中で、私自身新卒でウエディングパークに入社し、クリック率、アクセス数などクチコミサイトならではの数字の世界にいたことは、今大きな“武器”になっていると感じます。次の世代も数字に強くなってほしいとの考えから、“粗利リーダー”のようなポジションを決めて、全員分の動き、そして目標値との差、どんな施策を打てばゴールを達成できるのかなどを考える機会を設けています。数字を管理できるようになることは、本人にとってもキャリアの面で大きな“財産”になりますから。実際に、いい意味でゲーム感覚のようになっていて、達成できた時のチームとしての喜びは大きいですね。業績を見ることが得意ではなかったメンバーが、『リーダーに挑戦したい』と率先して言ってくれるようになるなど、嬉しい成果も出ています。」

西村「業績へのコミットに関しては、支配人になって以降見方は大きく変わりました。現場に出ていた当時は自身の成約に必死だったのに対し、チーフ、そして支配人とキャリアアップしたタイミングで、見なければいけない範囲は広がった。1 件だけではなく月単位、自分だけではなく式場全体、婚礼に加えて宴会もといったように、身を置いたからこそ広く意識できるようになったことは大きいですね。私自身コロナで感じたのは、結婚式場がそこに存在し続ける重要性。そのために、きちんと業績を追っていかなければならないという考えです。どんな理由があっても式を挙げた施設が無くなるのはカップルにとって寂しいですから、式場として在り続けるためには、きちんと受注し利益を出す。カップルに将来子どもが生まれた時、『ママとパパはここで結婚式をしたんだよ』と言える状態を維持することは、これまで式を挙げてくれたカップルへの事業者としての“責任”とも感じています。そんな風に思えるようになってから、業績に対する熱量は一段レベルが引き上がりましたね。」

鈴木「私も数字だけを切り離して見るのではなく、現場からの結果として捉えています。目標を達成するためにどう新規で振る舞えばいいのか、そしてどんな結婚式を創ればカップルが次の顧客を紹介してくれるかなど。支配人になり業績の管理はもちろんあるものの、いい結婚式を生み出さなければ、絶対に未来の新規来館には繋がらない。そうした意味でも、結局のところ数字と現場は連動しているというのを実感しています。」

 

近い距離で接する

――支配人のやりがいは。

西村「現在の施設は5 バンケットあるので、その分見る範囲も大きいです。だからこそ全員で1 つの方向に向かい、認識や想いを共有でき、そして結果を出せた時にやりがいを感じます。会場の規模的に従業員数もそれだけ多いですから、できる限りメンバーとは直接対話することを大切にしています。ミーティングでの共有はもちろんのこと、例えばプランナーがカップルとの打合せで『アフターブーケが売れました!』と報告してくれた時は、『よかったね!どんなふうに提案してみたの?』といった会話を重視。近い距離間で、話しかけやすい雰囲気づくりにも注力しています。」

鈴木「支配人として現在は直接担当を持てていないものの、全組の情報はチェックし、どんなカップルなのかを把握するようにしています。打合せの段階でプランナーから進行、演出などの相談を受けることも多く、悩み、葛藤しながらも最終的に新郎新婦と一緒に涙を流してお開きを迎えられたメンバーを見られることは、何にも代えられない嬉しい瞬間ですね。これは支配人だからこその醍醐味、やりがいだと感じます。」

――大谷さんは子育てと仕事を両立する、ママさんMGRです。特に女性は、結婚や出産などライフスタイルの変化の影響を受けやすく、その点で悩むケースもあるかと。働き方についての考えなどは。

大谷「子どもはまだ2 歳で保育園に預けているため、現在は基本的に月~金の5 日間勤務としています。土曜日の出勤などは、スケジュールを見て家族、会社のメンバーとうまく調整している状況。キャリアアップすることで様々な責任は増えていくものの、発言権も含めて、ある意味“自由度”は増してくると感じています。そもそも支配人は土日必ず出勤すべきかといえばマストではないと思っていますし、例えば働き方に疑問を感じるなら、『じゃあそれを変えられるように、キャリアを重ねて、あなた自身でルールを考えてみようよ』と伝えたい。実際に私が不在でも現場はしっかり回っていますし、MGRのいない環境下は、仮に何かあった際に自分たちの頭でどう“火消し”できるかを考えるようになるわけです。出産を経てこのポジションに就き平日中心の働き方になった今、『先輩・上司に言われたからやりました』ではなく、現場最前線のメンバーたちが、自分事に捉えられる環境を創っていくことも、私に与えられた役割の1 つだと感じています。」

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、6月1日&11日合併号)