LISTEN to KEYMAN

キーマンに聞く

情報交換の日本ノハム協会設立【タガヤ 代表取締役 神田尚子氏】

情報交換の日本ノハム協会設立【タガヤ 代表取締役 神田尚子氏】

 フラワーショップをオープン、お菓子のEC事業とコロナ禍にあっても新規事業を仕掛けているタガヤ(京都市中京区)。野菜を使ったクッキーが当たり、EC事業は月2000万円を売上げるまでになった。神田尚子社長は、もともと和装衣裳店であった同社が、ドレスへの移行で一気に売上が半減した時期が大きな経験になったと語る。後編となる今号では、事業承継をするまでの経緯、さらに力を注いでいるSDGsへの取り組みを聞いた。

ホテルスタッフから転身
――タガヤの社長になるまでの経緯は。
神田「私はもともと大阪のホテル出身です。オープニングスタッフとして10年ほど働いていたのですが、このままでは自分の未来が広がらないと思っていた時に、経営者セミナーでタガヤの創業者に出会いました。その時はまだ衣裳しかやっていなく、和から洋に一気に変わっていくタイミングでもあり厳しい状況でした。その打開のためにヘッドハンディングされました。それまでは婚礼衣裳部に年配の女性が3人いてそれでも十分だったのですが、急速な変化にどう対応していくかは急務でした。そこでドレスを取り扱うことになり、関西の式場への営業を全て私が担当することになりました。」
神田「営業により契約が一気に取れたことで、結婚式場を建設する資金もでき、2002年に大阪に自社会場をオープンしました。その時には同業になるからということで、衣裳店の契約を切られることもありましたが、その後は衣裳と式場の2 本柱で展開してきました。」

――事業承継はいつだったですか。
神田「2012年に社長に就任しました。創業者は現在亡くなりましたが、2002年からのチャペル展開以降、私がいなかったら出来ていなかったという意味で次は任せると言われていました。お子さんも3人、孫も6人いるのですが、世襲はせずに会社にも入れませんでしたから。」

――ブライダル展開では、内製化を進めてきたそうですね。
神田「フローリストもそうですし、付随する旅行、ペーパーも全部内製化しました。そのため、ブライダル以外でどう事業拡大できるかということに関しては、2018年から言い続けていた経緯があります。ただ現在は、写真などは外注でも対応しています。今はスマホでも綺麗な写真を撮影できる時代であり、内製化をそのまま継続するかについては、時代の変化を見ながらになります。」

――社内の様々な仕組みも、外販しています。

ノウハウの外販にも注力
神田「これからZ世代が社会人になって、中小であってもIPO企業に近いような仕組みを整えていくことが求められています。そうでないと、人材が集まりませんから。当社では財務などもすべて見える化し、仕組みを構築してきました。部署によって、残業が多くならないような態勢も作っています。こうしたノウハウを、外販しています。対象はブライダルのみならず、中小企業全般。分野は違っても、悩みは共通なので。例えば中小企業の経営者目線で、こういう会計システムがあったらいいなというものを1年間かけて構築してきたので、それが商品になっていきます。こうした外販の展開については、ある程度社員に権限を委譲しています。私への忖度がないところで決定した方が、ズレることもありませんから。従業員はブライダルだけではない、違う発想で考えることが必要です。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、5月21日号)