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他企業と手を取り合って「人材」「システム」の連携を構築【ブライダルプロデュース 代表取締役社長 今野竜太氏】

他企業と手を取り合って「人材」「システム」の連携を構築【ブライダルプロデュース 代表取締役社長 今野竜太氏】

 ブライダルプロデュース(横浜市中区)の今野竜太社長のインタビューで、必ず出てくるのが【人材】についてだ。昨年のトップインタビューの際にも、業績が好調な理由として、優秀な人材採用と、人材教育によるスキルアップと語っている。結婚式=人材の信念を持っているからこそ、コロナ禍で企業の業績が低迷し、人員削減などにより多くの人材が業界から流出してしまうことに危機感を感じている。その解決策として今野社長が提唱するのが、企業同士の緩やかな連携。人材をシェアすることにより、仕事の環境をお互いに作り出せる可能性も生まれる。この発想は、ブライダル業界の新しい形でもある。コロナ禍であっても何を大切にしていくべきか、今野社長の思いとは。

クリスマスセットを販売

――昨年1 年間の施行などの状況はいかがでしたか。

今野「昨年は売上も落ち、苦しい一年でした。まず春の緊急事態宣言中は、延期・キャンセルについては無償で対応。₉ 月以降になって、組数も戻りつつあり、良いところでは70%程度になりました。特に長崎は好調で、横浜、東京と比べると戻りはいいと感じています。当社としてのスタンスは、無理にカップルに結婚式をしてもらうよりも、まずは納得して式を開催できるような感染対策に努めていこうというもので、最大人数の収容を抑え、バンケットを₂ 会場使用するなど余裕のあるパーティを提案していきました。また、昨年特に考えたのがES(従業員満足度)で、スタッフの親類に医療従事者として働いている人も多くいるため、従業員向けにも安全対策はとにかく徹底。地域における企業としての社会的使命も踏まえて、共働き家庭の子供たち向けや、医療従事者に対するカレー弁当の提供なども実施しました。」

――秋のシーズンでは、少人数化傾向が課題となりました。

今野「人数に関しては地域差もあり、1 パーティで15人ほどの減少です。ただ当社は、各エリアにおいて少人数枠のバンケットを展開しているため、その点は追い風になった面もあります。実際に表参道の少人数向け会場の受注は好調ですし、千葉、横浜でも30名以下に十分に対応できるため、全体のキャンセルも₃ %程度に抑えられています。無理な施行を控えたこともありますが、今年は受注残も合わせると過去最高の施行数を見込んでいます。」

 

――BPでは、以前からケータリング事業を展開していました。

今野「もともと、企業パーティなどを対象にしていたため、非常に厳しい状況でした。ケータリングが戻ってくるまでには、もう少し時間がかかるかと思います。一方で、12月にはクリスマス商品を1 会場500食準備したところ、すぐに完売となりました。ケーキと料理をセットにし、24・25日に配送。販売対象は当社の会場で結婚式をしたご夫婦です。通常であれば、クリスマス期に会場に来てもらうイベントを開催していて毎年楽しみにしてくれている人がいるものの、昨年はコロナの影響もあり中止し、その代わりに商品を案内しました。非常に反響も良かったため、今後のヒントにしていきます。」

 

プランナーが撮影を担当

――情報配信も強化した一年だったそうですが。

今野「目的としては、社員のモチベーションを維持する。また業界を少しでも盛り上げる取り組みとして、情報配信を止めないことを意識しました。You Tubeでは、プランナーが新商品の案内や、新郎新婦の手作りの小物を紹介。会場もPRしています。そういった映像を繰り返し撮影し、メールで新郎新婦に配信することで、『結婚式をしてもいい』、『こういった取り組みで対策を取っているのか』など、プラスに働くことがありました。また、コロナの状況でも結婚式を開催していることを多くの人に知ってもらえれば、憧れが醸成され結果として式をやりたいという人も増えていくはずです。情報配信は継続が大切であるため、カメラマンではなくプランナーが撮影を担当しています。」

――新郎新婦も他の人が挙げている事例を見て、結婚式をしてもいいと感じたはずです。

今野「この配信は、今後も続けていく予定です。これからの時代は、よりリアルな情報を求めていると思いますから。さらに進化させて、例えば新規の打合せの際に動画を見せるなどして、【どんな結婚式を挙げたらいいの?】という疑問を持っているカップルに向け、様々なヒントを提供していくことも考えています。現在はYouTubeのカテゴリを整理している段階で、様々なスタイルに分けてウエディングの事例をアップしていこうと思います。」

――媒体での集客は、今後どのように考えていますか。

今野「新規来館が厳しいタイミングや、第一波の時にはページ数は抑えました。ただ、最近は各社がページ数を減らしていたため(笑)、影響力は維持できています。もっともそれだけではなく、他のSNS媒体も準備はしていますが、そのタイミングを見極めている状況です。感染者が急増している段階では、いつ打つのが正しいのかの判断は非常に難しいですから。」

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、1月1、11日号)