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キーマンに聞く

一組ずつ丁寧に対応を【アルカンシエル金沢 支配人 吉水加奈子氏】
活気のある職場でレベルの高い接客を目指し、アルカンシエル(東京都港区)に中途で入社した吉水加奈子さん。アルバイトでの接客経験はあった一方で婚礼の知識はなく、入社以降右も左も分からず、悩む日もあったという。「担当カップルから不安を直接打ち明けられたことは、今でも忘れられない」と話す吉水さんだが、そうした経験を重ね、現在は金沢店で支配人を務めている。「一組ずつ、とにかく丁寧に対応していく」と話す吉水さんに、入社以降の挑戦、想いなどを聞いた。
カップルが口にした不安
「新卒で入社したのは運送系の企業。事務職だったのですが、とにかく1日を長く感じる日々でした(笑)。学生時代は接客のアルバイトをしており、活気のある職場でレベルの高い接客をしてみたいと、ブライダル業界への挑戦を決意。当社に転職しました。成約以降の打合せを担当するゲストリレーションの配属となったものの、当時は右も左も分からず、同じタイミングで入社したメンバーは前職がホテルという人もいて、同期と比べてしまうことも多々ありました。今でも忘れられないのは、比較的キャリアのまだ浅かった頃に担当したカップル。ヒアリングを進めていく中で、2人からの色々な情報が増えていき、うまくまとめられず、〝締まり〞のない進行表になってしまいました。『大切にしたい』と話していた〝軸〞も徐々にブレていき、進行もパンパン。カップル自ら不安を私に打ち明けてくれたことで、ヒアリングを通じ気持ちを深掘りする大切さ、大事にしたい想いが何なのかを私自身がしっかり理解し進めていくこと、そして一生に一度の結婚式をプロデュースする責任の大きさを、改めて感じました。大変と思うことは何度かありましたが、それでも仕事を続けていくことで、入社から5年ほど経ち、カップルの希望に対し〝先手〞を打てるようになっていきました。その頃から、仕事の楽しさ、やりがいを強く感じられるようになりました。」
関係性をプラスにする
「その後は自分も担当を持ちつつチームをまとめていく、ゲストリレーションの責任者に挑戦。当時の配属先は4バンケットを備える大型施設でしたので、20人以上のメンバーをまとめていくようになりました。色々な業務に挑戦してみようと思い、クレーム対応を担当することもありました。『自分1人でカバーできないかもしれない』という時は何度かあったものの、ありがたいことに相談しやすい環境でしたから、その際は頼りになる上司がサポートしてくれました。こちらの対応次第で関係性を今以上にプラスにできる〝チャンス〞とも言えますから、心情の変化を目の前でしっかり見られるのは、やりがいの1つでした。」
「その後大阪新店立ち上げのタイミングで、オープニングスタッフとして異動が決定。私のように他施設から異動してきたメンバーもいれば、もともと他社でプランナーをしていた転職組もいました。その上で大変だったのは、同じ目線で、方向性を揃えていくことでした。『バッティング』1つを取ってみても、例えば新郎新婦同士だけでなく、カップルと別施行のゲストとの鉢合わせは含むのかなど。それぞれのメンバーが異なる場所、やり方で仕事をしていたわけですから、新店舗における〝共通言語〞を作っていくことにも注力し、提案にもバラつきが出ないよう、店舗をまとめていきました。
親への感謝と主賓挨拶の意味
「その後、金沢、横浜への異動を経て、再度金沢に。2023年4月から支配人を務めています。このポジションのやりがいは、一緒に働くメンバーが高い評価を受けた時。クチコミサイトの投稿や直接寄せられる感謝の声などを通じ、カップルとゲストの高い満足度を感じられるのは本当に嬉しいですね。後輩たちの活躍ぶりを見ていると、『当社の大切にしてきたことが、きちんと受け継がれているんだ』と実感できます。」
「今後も引き続き注力していきたいのは、一組一組、とにかく大切に結婚式を創っていくこと。金沢エリアは特にカップルと親の距離が近いのも特徴の1つです。昨今は『堅苦しい主賓挨拶は不要』との声も聞かれますが、仮に『親への感謝を伝えたい』というのが結婚式実施の根底にあるのなら、主賓挨拶を通じ生まれる感情を、私たちからしっかり伝えていくことも重要と感じます。『会社でどんな活躍をしているのかを聞く機会はなかなかないでしょうから、親御様に安心してもらうという意味でも、検討されてみてはいかがですか』と、カップルに選択肢を提示して、背中を押してあげる存在になっていくべき。こうした提案を続け満足度を上げることで、結果として次の集客に繋がっていくと、心から感じています。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、12月21日号)

