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キーマンに聞く

ワークシェアリング実現【NOVIC 代表取締役 金田昌彦氏】

ワークシェアリング実現【NOVIC 代表取締役 金田昌彦氏】

 会場が受注した低予算のカジュアルウエディング領域の顧客に対し、その後の接客を一括で対応する【every(エブリィ)】を展開しているNOVIC(東京都渋谷区)。今後はオンライン接客を活用して、新規~打合せを一貫して担当する仕組みの提案も進めていく。後編となる今回は、ソリューション提供によって実現するワークシェアリングの考え方と、ビッグデータを使って客観的な分析を進める同社の戦略の基盤を探っていく。 (前号からつづく・後編)

――例えば花にこだわりがあるなど、入念に打合せをしたいという新郎新婦にはどのように対応するのですか。

金田「さらなる打合せを希望する場合は、追加で対応します。パートナーとの直接打合せを希望する場合も、オンラインで実施。またヘアメイクリハーサル、衣裳フィッティングの予約は、新郎新婦に直接取ってもらいます。予約をプランナーが間に入って調整する場合、2 人から希望日時を受け店舗に問合せ。仮に空いていなければ、2 人に連絡をして再度希望日時を確認するなど、非効率な手間も生じトラブルの元になりますから。最終打合せの3 回目は、新郎新婦の作った席次、ギフト手配に間違いはないか、進行は合っているかなど細かい部分を確認していきます。」

――中には打合せ1 回のプランもあります。

金田「家族で撮影をして会食するプランや、平日に会場で実施する場合は、1 回の打合せで進行と当日の流れの確認をしていて、実際にニーズは増えています。接客の録画を見ていると、それこそ打合せなしも可能ではと思うことがあります(笑)。新郎新婦からの質問はほとんど同じであるため、Q&Aのサイトのようなものを作っておけば、ほとんどのことを解決できる。もちろんウエディング会社として打合せなしはどうかという議論もありますが、その可能性は十分に考えられます。」

――オンラインの全ての客を録画しています。

金田「サービス品質向上のために、新規から全て録画させてもらっています。オンライン接客のクオリティを高めるという目的ですが、言った言わないなどのトラブル防止にもなります。プランナーと新郎新婦で、それまでの接客を振り返ることもできますから。オンラインだからこそ、録画に対しての拒否反応もありません。」

――NOVICでも直接集客しているため、会場と競合になるということはありませんか?

金田「当社は様々な会場を選べる一方、会場はアセットを持っているからこそ、施設に魅力を感じている人を集められます。また個人的な考えとして、当社はワークシェアリングとビジネスソリューションを提供していく立場。新規~打合せのオンライン接客が広がっていけば、会場に専任のプランナーを常駐させなくても在宅対応できるようになります。つまり、当社のプラットフォーム・ソリューション提供によって、スタッフ数の不足している会場をサポートするポジションとなり、引いては業界全体のワークシェアリングに繋がっていく。オンライン接客の提携は、そこをゴールに見据えたステップです。」

金田「あくまでもソリューションを提供していく中で、そのアウトプットがカジュアルW、コスパ・タイパを求められる婚礼、二次会ということ。自社集客にはそこまでこだわっていなくて、それよりも会場との提携によって生産性と収益性を担保できる方法を両社で一緒に考えて作っていくことが重要です。ソリューション提供でワークシェアリングを実現し、共にメリットを高めましょうと。」

――ワークシェアリングについて、全国展開しているからこそメリットも高まります。

金田「創業時から、プランナーがママさんになった後でも、子育てをしながら活躍してもらう環境整備を視野に入れてきました。現在、全国に事業所を展開していて、地域によっては婚姻数自体大幅に減少しています。そこで比較的忙しい東名阪の接客を、オンラインを活用することによって北海道、九州のプランナーが担当していく。エリア毎の繁閑差を解消し、全体で業務負担を平均化できます。会場との提携においても接客はこの仕組みで対応することにより、ワークシェアリングを実現しています。」

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、8月21日号)