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キーマンに聞く

ゼクシィとしての役割  中長期的な目標設定を支援【リクルート マリッジ&ファミリーDivision 営業統括部統括部長 衣笠 歩氏】

ゼクシィとしての役割 中長期的な目標設定を支援【リクルート マリッジ&ファミリーDivision 営業統括部統括部長 衣笠 歩氏】

 リクルート(東京都千代田区)は2月発売号のゼクシィにおいて、出稿商品のプランをリニューアルした。他媒体も含め広告費を上げざるを得ない式場も多い中、集客の“肝”でもあるゼクシィへの期待度はやはり大きい。キーマン・衣笠氏の考えるゼクシィの立ち位置など、話を聞いた。

サステナブルな業界に

―― 2 月発売号のゼクシィから、出稿プランをリニューアルしました。現在の状況はいかがですか。

衣笠「半年以上が経過し、出稿量と効果の相関がきちんと見え始めたと感じています。以前はオプションの活用などもありましたが、『今回のリニューアルによりプランがシンプルになったため意思決定はしやすくなった』という声も上がっています。一方で、1 組あたりのCPAについては当社としても課題と捉えています。現在は短期的に集客を上げていくというよりも、中長期的に見て、式場運営を安定化できるような取り組みを、クライアントと一緒に進めていければとの考えです。」

――具体的な取り組みは。

衣笠「1 つは、施設ごとに適切な目標を設計できるよう支援を。マーケット状況も鑑みて、しっかり狙える目標を設定し、それに必要なメディアプランを提案する。仮に売上は下がったとしても利益を出せるよう、例えばブライダルフェアの予算を見直すなど、収益性を高められるよう支援していく方針に、今まさに切り替えているところです。私自身葛藤も大きくかなり悩みましたが、各式場を担当する当社営業スタッフに課していた“ノルマ”も、この秋から改めて見直しを図りました。右肩上がりの業績を各社期待できる業界かといえば、それは現実的になかなか難しいわけです。その現状に目を背けず、代表メディアの1 つとして、サステナブルな業界づくりに改めて注力していこうとの考えです。」

――コロナを機に一時ストップしていたリアルイベント『ゼクシィフェスタ』ですが、今年から開催数を増やし始めています。来場者の変化などは。

衣笠「東京の場合1 回につき約1000組が来場。来期以降も実施頻度は上げていきたいと思っています。その背景には、イベントでしか動かない層も一定数いるため。式場の決定・未決定をベースに当日配布するバッグを変えていましたが、夏頃からの取り組みとして、そもそも結婚式開催をまだ迷っているカップル用のバッグを新たに作りました。こうした層には、どこの施設を選ぶか以前に、『結婚式開催を前向きに考えていきましょう』と、出展式場の協力も得ながら、背中を押せる声掛けをするようにしています。」

 

雑誌で得られる体験価値

――リクルートの発行する旅行情報誌『じゃらん』は、来年3 月をもって休刊を発表しています。今後はWebに集約していくようですが、ゼクシィ本誌の発行についての考えは。

衣笠「本誌を休刊する考えは、当面はないと言えます。議論に上がったことはもちろんあるものの、雑誌を2 人で読んでいくことに体験価値もありますから。雑誌は現在300円と手に取りやすい価格設定にしていますが、発行には一定コストもかかっているので、この先Webとの比重を変えていくことの、検討余地はあるかと思います。」

――衣笠さん自身ゼクシィ一筋でキャリアを築いてきました。「業界をよくしたい」という強い意志を持つと同時に、“責任”も感じているそうですね。

衣笠「メディアという立ち位置で考えた時、やはり業界の皆さん無くして、ゼクシィは成り立ちません。事業者がきちんと収益性を上げられることは、一丁目一番地です。来春頃には様々なアップデートを発表できればと考えており、目下準備を進めています。ゼクシィとしての役割を、しっかり果たしていきたいとの思いです。」

――業界をあげての人材育成にも、今後はさらに注力していくそうですね。

衣笠「中長期的な未来を見据えた時に、今後のブライダルを担う次世代のリーダー養成は重要と捉えています。現在私は40代前半ですが、今後は40代、さらには30・20代にもよりフォーカスを当てていくべきだと。来年2 月5 日には、『ゼクシィ経営層フォーラム』の開催を決定。

『ブライダル次世代経営層が創る業界活性の未来』と題し、今後を担っていくであろう各社の若手キーパーソンが登壇し、学びの機会を提供します。先着120名で参加費は無料ですので、業界の未来を担う若手を含め、多くの人に興味を持ってもらえたら嬉しいですね。」

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、12月1日号)