LISTEN to KEYMAN
キーマンに聞く

コンテストへ衣裳提供【ノバレーゼ 取締役 笹岡知寿子氏】
ノバレーゼ(東京都中央区)は11月29日、慶応義塾大学でのコンテスト【Ms.&Mr.KEIO】に、運営するドレスショップ【NOVARESE】のドレスとタキシードを提供した。250名の同世代の観客が集まったコンテストへの協力は、未来の新郎新婦の結婚式に対する意識醸成を図る貴重な機会となった。こうしたイベントへの協力は初の試みであったが、その背景にはオリジナルラインの開発がある。ドレス部門を牽引する取締役の笹岡知寿子氏に聞いた。
オリジナルラインを提供
――慶応義塾大学から、ドレスとタキシード貸し出しの依頼があったそうですね。
笹岡「ティーケーピー経由で、提供の話が舞い込みました。これまでも同じような依頼はあったものの、ミスコンを始めイベントなどへのドレス貸し出しは基本的にお断りしていました。NOVARESEのドレスは質を重視しているため、使用回数も4、5回に制限。そのため、イベントなどへの貸し出しによって、本来新婦の着る機会を損失したくないという考えでした。今回、提供することを決定したのは、NOVARESEのオリジナルラインの開発が大きな理由です。オリジナルラインは今の国内の花嫁にフィットするトレンドを考慮しつつ、耐久性も高めていて、使用回数を増やすことが出来ています。また今回はコンテストということで、6人のファイナリストのドレスはバラバラのスタイルではなくある程度の統一性も求められ、さらに20代前半の女性に似合うドレスという条件でしたので、開発してきたオリジナルラインのドレスをピックアップできたのも大きかったです。」
――オリジナルラインは、いつからスタートしたのですか。
笹岡「コロナ禍から徐々に動き始めていました。もともと当社ではNOVARESE、ecruspose(エクリュスポーゼ)の2ブランドを展開していたわけですが、その中間となる共通ラインを作っていく必要を感じていました。コロナで結婚式も減少していた状況で、結婚式を挙げない層に訴求できる商品を求められていた中、NOVARESEの価格帯では全体として高額となってしまいます。またNOVARESEは世界のトレンドのドレスを追ってきたことから“尖っている”デザインも多く、その点で日本の花嫁のトレンドに合わせたものも揃えておかなければならないと考えました。以前は海外の最先端を着たいという花嫁が多かったのに対し、最近は多くの人から人気のあるスタイルのドレスを求める傾向に変化してきています。そうしたバランスを作るためにオリジナルラインで中間層を強めたというイメージです。」
――ミスコンの話に戻りますが、ドレス決定までの流れは。
笹岡「事前にサイズや写真をもらい、また出演者は6ヵ月間毎日インスタに投稿を挙げるという審査基準もあったことで、インスタに投稿されている情報も確認しながら特性に合わせた数着を準備しました。当日はコンテストで4時間着用するということでしたので、重たくて疲れてしまわないようラインナップにも配慮。男性も同様の流れでピックアップし、そこから本人たちに選んでもらうという形でした。銀座の本社に一度試着に来てもらい、フィッティングをして当日を迎えました。ウォーキングは試着の時に練習したほか、リハーサルでも早めに着てもらい、当社のスタッフが指導しました。」
――実際に着用した出演者たちの反応はいかがでしたか。
笹岡「ドレスを着たことはあるという子が1人いて、ただウエディングドレスは経験なく、こんな高級なものを着たのは初めてと話していました。他の子たちもかわいいという純粋な反応で、1時間半写真を撮っていた子もいたようです。男性は素材の良さ、柔らかさ、ラインの綺麗さに『こんなにいいものを着たことない』といった反応でした。当日にカッコよく見えるポージングなど、身だしなみについても積極的に聞いていたのは印象的ですね。」
――今後の対応に関しては。
笹岡「出演者に結婚式に参列したことがあるかと聞いたところ、ほぼいなかった状況で、参列経験さえない若者に対して、ウエディング業界を盛り上げていく啓蒙活動の側面から非常に有意義だと感じました。その点では、今後も前向きに検討していきたいです。また休憩時間には当社の採用の動画なども流し、最後に入口でパンフレットも配布しました。学生イベントへの参加は、採用面でもメリットになるかと感じています。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、12月21日号)

