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ゲスト満足を追求 欧米パーティー式【ワールドサービス パーティープロデュース事業本部 パーティースタイルウエディング運営部部長 奥野 香氏】
現在8施設を運営しているワールドサービス(本社東京都港区)で、パーティースタイルウエディング運営部部長として、各店を統括している奥野香氏。顧客満足度、ゲスト満足度を高める目的でパーティースタイルの結婚式を追求し、参列経験、紹介などによるリピーター集客比率は全体の20%に達している。新郎新婦はもちろん、ゲストの満足度も測るために、みんなのウェディングの口コミ、さらにGSアンケートを活用し、顧客の声を改善に繋げながら成果に結びつけている。(前編)
――パーティースタイルウエディング運営部の役割とは。
奥野「現在運営している8 施設のうち、5 施設でパーティースタイルの披露宴を中心としたサービスを提供していますが、運営部は結婚式、披露宴でのゲストの過ごし方を常に見直していく部署になります。パーティースタイルウエディングとは、形式や進行を重視する従来の披露宴とは異なり、新郎新婦とゲストが同じ空間で自然に交流し、共に楽しむことを大切にした結婚式のスタイルです。ビュッフェ料理やライブ演出、自由なレイアウトなどを取り入れ、ゲストとの会話や写真の時間を多くつくることで、より記憶に残る結婚式体験を生み出します。一般的な披露宴との違いは、コース料理や決められた進行に沿って進むフォーマルなスタイルに対し、ゲスト満足、体験価値を重視した自由度の高い祝宴である点となります。」
奥野「その一つとしてシェフダイニングという演出を取り入れていて、従来の着席フルコース提供の披露宴とは異なり、前半は前菜とスープまでを席に運ぶコーススタイル、後半の魚料理、肉料理、デザートは、ガーデンのオープンキッチンでシェフが目の前で調理をしてゲストに直接提供しています。ただ食事をするだけでなく、ライブ感・会話・移動・写真撮影を自然に生み出しています。」
――シェフダイニング以外でも、演出にこだわっています。奥野「新郎新婦の入場方法も自由で、パーティースタイルならでは。バイクが趣味の新郎がハーレーダビッドソンで、フォークリフト整備士の新郎がフォークリフトに新婦を乗せて入場したこともあります。馬の調教師の新郎は、馬に乗って入場しました。また、パーティーの過ごし方も大きく2 つあって、新郎新婦が中座している間にシェフの料理を楽しんもらうスタイルと、新郎新婦もゲストと一緒に料理を楽しむスタイルがあります。お色直しのタイミングや進行によってどちらも選べますし、お色直しをせずに最初から最後までゲストと一緒に過ごす新郎新婦もいます。再入場の際に、小さなボトルでゲスト全員と乾杯をしながら回る演出も人気のひとつです。」
――顧客満足度のために独自のスタイルを追求する中で、同時に顧客の声を大切にし、改善も加えてきたそうですね。
奥野「例えば、パーティースタイルではビュッフェ形式が中心になるため、料理をあまり食べられなかった、足元も悪く取りに行きづらかったという声がありました。そこで、あまり料理を食べていないゲストにはスタッフから声掛けをし、席まで持っていくようにしています。現在は、席次表でそのゲストを事前に確認し、スタッフがサーブできる体制を整えています。その他にも、冬場には料理が冷めているという声もあったため、ヒートランプを増設、料理に蓋をして温度を保つ、、お皿自体を温めるなどの改善も実施。食物アレルギーを持つゲストからの声を受けて、料理の前にメニュー名とアレルギー表示を掲示するようにしています。店舗のコンセプトに合わせてデザートの時間を長く取るなどアレンジをしながら進化させ、一つの売りになっています。」
――顧客の声をもとに改善することを大切にしているからこそ、口コミサイト、さらにGSアンケートを重視しています。
奥野「実際に数多くの口コミをもらっていますし、GSアンケートによって毎月、ゲストからの直接の声も集計する取り組みを進めています。一昔前はゲストの引出物袋に紙の手紙を入れて返信をしてもらっていましたが、やはり時代性も含め一時取りやめていました。そのためゲストからの直接の意見、サービス、料理に対しての感想をいかに収集するか困っていた時に、みんなのウェディングから声をかけてもらい、GSアンケートを採用しました。」
――ゲストからのリアルな指摘によって、気づくことも多いかと思います。
奥野「例えばドリンクのサービスが遅かったという意見があれば、ドリンクカウンターの場所の見直し、2 ヵ所に増やす、さらに並べ方なども改善しています。料理については全般的に評価も高いため、より魅力の伝わる打ち出し方にアレンジ。当初はライブ演出ということで、鉄板で焼く肉や寿司職人など限られた内容だったものを少しずつ広げていき、現在はオリジナルパエリア、ピザ職人が窯で焼き上げるピザ、天ぷらなどライブ感のあるものを増やしています。その他にも最近では、駐車場案内が分かりづらいという指摘もあって、来館時に配布する案内用紙を制作しておくなど、小さな改善を積み重ねています。」(次号に続く)
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、3月21日号)

