LISTEN to KEYMAN
キーマンに聞く

カジュアルスタイルなど実施率向上に繋げていく 【リクルート マリッジ&ファミリーDivisionVice President 衣笠歩氏】
式場にとって集客の“要”とも言える、リクルート(東京都千代田区)のゼクシィ。変化するカスタマーニーズをどう捉え、媒体を変化させるのか。衣笠氏に話を聞いた。
特典の見直しを実施
――今年の3 月以降、婚活サービスを順次終了予定です。その背景は。
衣笠「当社が婚活事業をスタートした当時、マッチングアプリは今ほど主流ではなく、“出会い系”のイメージを持つ人もいました。その中で、市場からの認知度のあるゼクシィブランドによるアプリを含む婚活事業は、一定の役割はあったと思っています。一方で、市場の変化や現在の利用状況を鑑みて、サービス終了を決定。あわせて、本業であるウエディング事業により注力していこうとの想いもありました。」
――ゼクシィの新ネットになりまもなく2 年ですが、現在の状況などは。
衣笠「新ネットに変更したことに対し何か意見があるというよりも、『もう少し来館が欲しい』などゼクシィ全体への“指摘”と捉えています。式場事業者の期待もありますから、私自身今の状況でいいとは全く思っておらず、むしろ“責任”を感じています。そのうえでゼクシィとしては、メディアの強化に加えて、結婚式の新しい在り方をクライアントと共創していきたいと考えています。当社のデータから見ても、『結婚式をやりたくないとは思っていない』という層は増加傾向にある一方で、特にここ10年のウエディングイベントの実施率低下は認めざるを得ない現状です。コロナを機に大きく下がったということは、倍増のようなV字回復はなくても、私自身実施率を戻せる可能性は十分あると思っています。そのためにも、『これならやりたい』と思ってもらえる商品企画にゼクシィとしても着手していく。式場事業者も、例えば60名350万円のいわゆる“ザ・披露宴”を取りたいという考えだったと思いますが、それだけではなかなか難しいとも感じます。代わりに、カジュアルダウンしたパーティーもいいでしょうし、その際は売上額に合わせて利益率もきちんと高めていけるようサポート。こうしたカジュアルスタイルは、当社を含め各婚礼媒体でどう出稿していくかを悩む事業者も多くSNSに頼りがちでしたから、その集客チャネルとしてゼクシィも進化していければとの想いです。」
――新規来館の際カップルに用意していた特典を、昨春からは成約を条件に変更したそうですね。
衣笠「特典目的の“熱量の低いカップル”が増えてきたことから、見直しを図りました。新規案内をしても成約に繋がらなければ現場も疲弊してしまいますから、それであれば、業界全体の生産性の引き上げを当社として担っていきたいと。実際のところゼクシィ経由の来館数には減少が見られたものの、成約数には大きな影響はありませんでした。成約ベースにすることでコストは削減できますから、その分の予算はウエディングの価値を訴求するPRなどに活かしていきたいと考えています。とはいえ来館ベースにすることで、『特典もあるからちょっと見に行ってみよう』という潜在層の掘り起こしに繋がる可能性も十分あるので、どちらが正しいかは正直難しい判断だと思っています。カップルの動向や成約数なども踏まえながら、特典に関しては今後も最適解を考えていきます。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、1月1日・11日号)
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