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みんなのW×ブライダル産業新聞合同企画 〔連続企画第11回【招待・サービス】〕受付担当者の不満足 不十分な会場の対応【みんなのウェディング レビューアナリスト 黒須裕子氏】

みんなのW×ブライダル産業新聞合同企画 〔連続企画第11回【招待・サービス】〕受付担当者の不満足 不十分な会場の対応【みんなのウェディング レビューアナリスト 黒須裕子氏】

ユーザーからの口コミが会場のCSを測る基準であるならば、どのような視点でチェックしていくべきか。くふうウェディング(東京都中央区)の『みんなのウェディング』と本紙合同でそれぞれのカテゴリーの傾向と分析をまとめていく連載企画。11回目の今回は、【招待・会場対応】。招待ゲストの投稿をピックアップし、料理・サービス以外でどのような不満を抱いているのか。会場のオペレーション改善のヒントにもなる、ゲスト視点の声を紹介していく。

5 点満点中3 点以下のネガティブな評価をしている招待ゲストの口コミの中から、料理・サービス面以外でどのようなワードが頻出しているのか。AIテキストマイニングにより分析した結果が、上記の表となっている。目立つワードの一つが【案内】。さらに【受付】も数多く出てきており、式場到着後の受付まで、受付から待合室まで、さらに受付スタッフに対する案内は大きな課題だ。

「案内に含まれますが、【荷物】に関してのワードも多く見られ、特にクロークは以前からよく指摘されているポイントです。荷物を預けるのに行列になっていて、コロナ禍の時期には密になっていて大丈夫かという口コミも見られました。クロークでの段取りの悪さや人員不足に対するフラストレーションも、ネガティブな口コミ投稿につながっています。」(プロダクト企画部部長・竹中達郎氏)

では実際に、どのような投稿がされているのか。『どこに行けばいいですかと聞いても、スタッフが分かっていなかった』、『スタッフが確認をしに行って、そのまま帰ってこない』。さらに『間違った案内をされた』という口コミも多い。ここで待ってくださいと言われて5 分経ったところで、別のスタッフからここじゃないですと言われた。また、全然違うところに行かされながら、結果として元いた場所に戻されたという、無駄な時間と手間に対する不満も見られる。

「人が立っていないため、不安になりながら進んだという口コミも目にします。どうしたらいいか分からない状態で、他セクションのスタッフと目が合ったのに無視されたという、いわば困っていますというサインを出しても誰も対応してくれないという内容もありました。招待状を持っていたとしても、ホテルや大型会場の場合、初めて来館したゲストにとってはバンケットを探すのも大変なこと。分からないだろうという前提で丁寧に案内しなければ、ゲストは混乱してしまいます。」(レビューアナリスト・黒須裕子氏)

受付に関しては、担当したゲストからのネガティブな口コミも目立つ。受付を頼まれたため説明を聞くつもりで早めに行ったのに、長時間放置され直前まで説明がなく、そもそも早く来た意味がなかったという受付対応への不満や指摘も投稿されている。会場スタッフがフォローすべきなのに、当日施行でバタバタして丁寧でないことに起因している。受付に関する説明もないため、どのような案内をすべきなのかさえ分からなかったという口コミもあった。

「案内について、参列ゲストからの具体的な口コミとしては、案内された場所で1 時間待たされ、スタッフに確認しても『ここで待っていてください』と言われるだけ。すると新婦からどこにいるかという連絡が入り、結局自分が遅刻したような扱いになってしまったと。受付だけでなく、新郎新婦の両親が控室で案内もなく待たされ、披露宴が始まってしまったというケースもありました。」(黒須氏)

受付に関しては、お車代、そしてご祝儀というお金の面も関わってくる。例えば、受付でのお車代の受け渡しミス。また、ご祝儀を当日誰が管理するのかということも重要だ。基本的に新郎新婦から受付担当、さらにご祝儀を預かる役割の両親や親族等に伝えておくべきものだが、それを知らずに当日を迎え、結果としてバタバタしている中で、誰も良く分からないということが発生し、受付担当のゲストは混乱してしまう。会場側に責任はないとは言え、事前に新郎新婦から明確に伝えておくように説明し、当日も受付担当・ご祝儀を管理する人に声掛けをしておく配慮は必要だろう。

「当日の案内としては、挙式前後のドタバタ状況も口コミ投稿されやすいです。例えば一度チャペルの前室に入ったのに、新郎新婦が通るので出てくださいと言われた。披露宴会場までの移動でも、エレベーター前で10分待たされたといったものも。特に多いのは、何を待っているのかという理由が分からない場合で、立ちっぱなしで不満も募っていきます。一言案内するだけでも、ゲストのフラストレーションは大分解消されるはずです。」(黒須氏)
 案内については、そのやり方をしっかりとトレーニングしておくことも大切だ。声が小さくて聞き取りづらい、説明が分かりづらいといった投稿も目立っている。例えばトイレの場所を聞いたところ、指だけ差されて案内の言葉すらなかったという口コミについても、実は言葉をかけていたけれど小さくて聞き取れなかった可能性もある。これはスタッフ全体の案内スキルに起因するもので、口コミで不満も多いからこそ、案内方法はトレーニングでカバーしておかなければならない。

披露宴の開始時間、終了時間の遅れは、特に複数挙式を実施している場合、後の時間帯になると発生しやすい。口コミでは、理由の説明もなく待たされた挙句開始も遅れ、披露宴の終了時間も予定を超えてしまった。新幹線に乗るために、走らなければならなかったなど。
 「逆に、結婚式全体で急かされている印象を持つゲストも多く、そうした口コミも目立ちます。混んでいるわけでもないのに着替えを急かされ、急いで出たのに結局その後の案内もされず放置された。また、新婦と写真を撮りたかったのに、『今は時間がないのでやめてください』と止められ、最後にもう一度撮ろうとしても叶わなかった。結局1 枚も撮れずに帰ったという悔しさを表す口コミもありました。全体的に、時間に追われている印象を与えてしまっています。」(黒須氏)

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月11日号)