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『ウエクリ』バージョンアップ【ウエディングパーク +Creation本部本部長 越 貴裕氏】

『ウエクリ』バージョンアップ【ウエディングパーク +Creation本部本部長 越 貴裕氏】

ウエディングパーク(東京都港区)は今秋から来春にかけて、運営するクチコミサイト『Wedding Park』の主力の広告商品【ウエクリ】を順次バージョンアップする。今回のコンセプトは『らしさの巡り逢い』。①AIアシスタント、②クチコミバージョンアップ、③レポートバージョンアップの3つの新機能を備え、カップルと掲載式場のマッチング強化を図る。+Creation本部本部長・越貴裕氏に、感じていた業界課題、新機能の特徴などを聞いた。

“らしさ”の発見へ

―― 2 年前の『ウエクリ10.0』は式場の想い、メッセージを訴求するサイト設計を重視しました。今回バージョンアップした『ウエクリ11.0』のコンセプトは、『らしさの巡り逢い』です。ここに至った背景は。
越「クチコミサイトを通じカップルと式場を繋ぐ役割として、当社ではユーザーインタビューを定期的に実施しています。そうした定性・定量的なデータから見えてきたのは、『自分たちらしい結婚式を挙げたい』と考える一方で、そもそも自分たち“らしさ”とは何か、カップル自身分かっていないケースも多いということ。サイトを開けば多くの選択肢に溢れていて、各式場の打ち出すフェア、プランの差が分かりにくいのも事実です。結果として、人気会場のほか、短期成果を目指し特典を用意するなど販促強化中の式場に行く流れも多くあると感じています。この流れは、式場にとって“課題”になることも。例えば、特典を機に“なんとなく”来館したカップルであれば、その2 人と式場の事前マッチングがそもそもうまくいっていない可能性が高く、成約率もなかなか上がらず、集客コスト、人件費もかかってくる。ベストマッチをしっかり生み出した上での来館、接客という意味でも、各式場の独自性を磨き発信していく方が、カップル、式場双方にメリットも大きいと感じています。こうした背景もあって、より自分たち“らしさ”を見つけられるサイト設計を目指していこうと、今回のバージョンアップコンセプトに至りました。」
――具体的な新機能は。
越「バージョンアップのポイントは大きく3 つで、1 つ目はAIの搭載。細かく分けると、4つの機能を新装していきます。そのうちの1 つ、式場検討初期段階のユーザーに向けた『フォト探索』は、気になっている式場に雰囲気が近い別の会場を、写真から直観的に探せるもの。これに関しては、エリア概念を少し“緩めた”のも特徴の1 つです。例えば、『東京23区内であればアクセス面としてはどこでも大丈夫』という一方で、メディア側で設けたエリア範囲の選択により、結果として表参道エリア、丸の内エリアなど自然と立地を絞っているケースもあったはず。既存のエリア概念をあえて少し緩めることで、偶発的な出逢いを創出できればと思います。その他には、ユーザーが比較検討している式場の特徴・強みをまとめる、投稿されているクチコミを要約する、予算に合う会場情報を提供するなど、AIを通じた式場探しをサポートしていきます。」

 

何を決め手に選んだか
―― 2 つ目の新機能は、『クチコミバージョンアップ』です。
越「クチコミ投稿に関して、ユーザーがどういう軸で会場を探し、何を決め手に複数候補の中から最終的に会場を選んだのかまで記載してもらう流れに変更します。例えば、会場Aで結婚式を挙げた先輩ユーザーのクチコミを見ると、その人が他にどこに行ったかの見学会場履歴を見られると同時に、そのうえでなぜ会場Aに決めたのかも確認できるようになります。これから会場を探すユーザーにとっては、属性の近い先輩ユーザーの行動確認によって、自分たち“らしさ”に気付くヒントにしてもらえれば。式場側にとっては、『どういった経緯で、かつ何を軸に自社会場に決めてもらえたのか』、クチコミを通じてより訴求しやすくなります。」
越「あわせて、式場側の管理画面部分もバージョンアップ。先述の会場Aに決めて式を挙げたカップルの例でいくと、比較・検討候補で来場に繋がっていた会場B、Cからしてみれば、『なぜ自社ではなく会場Aになったのか』を知るのは、今後の戦略構築においてとても重要なこと。そこで、管理画面では自社会場に来館したカップルが、他にどこを見学したのか、最終的な決定理由などを一覧で表示。他決の内容までしっかり見える化することで、今後の集客戦略、新規接客にも活かしてもらえるようにしていきます。」
―― 3 つ目の変更点は、『レポートバージョンアップ』です。具体的なポイントは。
越「これまではページ単位でのクリック率などを“点”として提供してきましたが、今後はユーザーが会場ページの中でどのように回遊しているか、“線”で捉えられるようにしていきます。例えば、フェアページのクリック率が低いとなると、一見課題はフェアページと思われがちなものの、ユーザー体験を“線”で追っていった時、フェアの前に見ていたページで気持ちがすでにトーンダウンしてしまった可能性もゼロではありません。そうした背景から、回遊時の閲覧項目、HP誘導に繋がった、もしくは繋がらなかったページの傾向、HPアクセスに寄与しているプラン/フェアの詳細を可視化。来館検討中のユーザー動向を、より深く把握できるようにしていきます。」
――『ウエクリ11.0』は、7月から式場向けに案内を開始しています。反応はいかがですか。
越「『マッチした状態での送客に期待していきたい』、『ユーザー動向がより見やすくなるのは嬉しい』といった声もすでに届いています。また、AI導入に関しては対カップルに向けて着手できていない式場もまだ多い状況ですから、そこはメディアとして業界全体の体験価値を上げていけたらと思います。式場とカップルを繋ぐことは、メディアとしての責務。今回のバージョンアップを通じて、カップルが求めている式場をより見つけやすくなるプラットフォームを目指していきたいですね。」

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、9月21日号)