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キーマンに聞く

《TOPICS》キッズフォトで施設稼動【結婚式場Ruban/結婚式場Chainon オーナー 伊藤 彰氏】
結婚式場のほか写真館を運営するアケボノスタジオ(香川県丸亀市)は、式場の空き枠や遊休スペースなどを活かし、キッズフォトの受注に繋げるコンサルティングサービスをスタートした。婚姻組数の減少と少子化により、右肩上がりでの成長を見込むのは難しいブライダル業界。「他とは異なる戦い方で勝負していく」と話すオーナーの伊藤彰氏に、コンサル内容の詳細を聞いた。
空き枠を“メリット”に
――式場向けのコンサル事業を開始した背景は。
伊藤「当社はRuban(リュバン)とChainon(シェノン)という1 日1 組限定の式場を、香川県内で運営。そのほか、四国を中心にキッズフォトスタジオも展開しています。ブライダル業界の今後を中長期的に見た時、大きく成長曲線を描ける業界かと言えば難しいのも事実。とはいえ人を雇用している以上、経営者はスタッフの生活を守る責任もあるわけです。ブライダル業界で働く人たちのサービススキルは本当に高く、その能力はほかでも活かせるはず。そこで、式場事業と並行しながら、キッズフォトスタジオの運営を2 本目の柱とする、コンサルサービスを企画しました。」
――コンサルの具体的な内容は。
伊藤「式当日までの日程が半年を切るようないわゆる直近の場合、枠を埋めたいがために値下げをする。結果として単価は上がらず、プランナーも疲弊してしまいます。特に3 ヵ月を切ってしまえば成約に繋がることは多くなく、言い換えれば空き枠がほぼ確定するという“メリット”と捉えられます。この空き日程を活かし、キッズフォトスタジオとして予約を開放していくイメージです。」
――香川で運営する式場でも、結婚式とキッズ撮影の両軸で事業を進めています。
伊藤「『Ruban』に関しては、1 つのスペースで挙式と披露宴を実施する、他にはないどんでんスタイルの施設となっており、年間約80組の婚礼を受注しています。ここにキッズスタジオ事業も組み込んでおり、平均で月50件の撮影を獲得、年間売上にして、5000万円~6000万円となります。エリアにもよるかと思いますが、当施設の場合はキッズフォトで損益分岐点を超えるため、ウエディングの売上が丸々利益になる仕組みです。」
――キッズフォトでも施設を稼動できるよう、会場リニューアルの提案もコンサルティング内容の1 つとなっています。
伊藤「複数バンケットを備える式場の場合、比較的稼働率の低い会場をテコ入れするのもオススメ。理想としては当社運営施設に来てイメージを掴んでもらい、どうリニューアルしていくかを詰めていく流れです。予算や改装内容にもよりますが、例えば閑散期に3 週間ほど結婚式の施行がない場合など、そのタイミングで一気に改装することも可能です。」
――フォトスタジオ運営に必要な、スタッフに関しては。
伊藤「撮影技術はもちろんですが、『写真館』はあくまでサービス業。子どもやファミリーへの気遣いといった接客力は、顧客満足度に欠かせません。スタジオ運営において専門スタッフを新たに採用する必要はなく、プランナーの持つ高い接客スキルを発揮してもらうイメージです。もっとも、コンサルサービスの中には撮影に関する実務的なノウハウ提供も含んでおり、着付け、写真の編集などはこちらからレクチャーします。『カメラに触ったことがないので不安』という声も聞かれますが、実際当社スタジオで働くスタッフも、70~80%が未経験からのスタート。いい意味で撮影知識がないからこそ、ぐんぐん吸収してくれますね。キッズフォトは平日稼動も可能になるため、例えば日曜の勤務が難しいママスタッフなどに、新たなポジションを用意することもできます。」
――すでに成約に至った施設もあるそうですね。
伊藤「全国共通で再現性のあるビジネスだと強く感じています。今後結婚式が大幅に増えることはないと仮定すると、他社とは違う“戦い方”をしなければならない。当社も式場運営事業者としてトライアンドエラーを経て得たノウハウがありますから、成功部分のみを抽出し、他社にシェアしていければと考えています。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、12月21日号)

