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《新春 Top Interview》模擬披露宴を実施し若手の教育に繋げる【ホテル椿山荘東京 総支配人 千尋 智彦氏】
「全盛期のような組数を追うのではなく、適正件数を考えクオリティを重視する」と語るのは、ホテル椿山荘東京(東京都文京区)の総支配人・千尋智彦氏だ。ゲスト満足度を高めるための調理機器の設置など、付加価値を追求。新卒のエリア社員採用もスタートしており、業界全体で中途採用が厳しいからこそ、金の卵を育てていくことも重要施策の1つに位置付けている。ホテルの中でもメインとするウエディングの取り組みを中心に、話を聞いた。
件数以上に品質を
――直近の2024年12月期第3四半期の決算において、ラグジュアリー&バンケット事業は前年から3.5億円の増収となりました。婚礼に関しては3 Q累計で、前年から約60組マイナスとなっています。
千尋「組数に関しては、一昨年秋のタイミングでの取り込みが厳しかったこともあり、それを引きずってしまったという形です。一方で、当施設の全盛期は年間4000組に対応していましたが、適正を考えた時に、ここまで件数を追う時代ではないと考えています。世の中の状況、価値観も大きく変わってきていますから、しっかりとした品質のウエディングを、適正価格で提供していく。この方針に切り替えており、直近の決算発表ベースで人数は前年から+ 2 名、単価は約13万円アップするなど、いい傾向になっていると感じます。」
――クオリティの高い結婚式を提供するうえで、取り組んでいることは。
千尋「婚礼における昨年の動きの1 つが、ホワイエから庭園を望める宴会場『雅』のリニューアル。改装を機に専用のブライズルームをバンケットの隣に新設したことで、中座のタイミングなど移動時間を減らし、ゲストと過ごす時間を長く取れるようにしました。改装以降の受注も、好調に推移しています。また、ゲスト満足度に直結しやすい料理への取り組みの1 つとして、ウエディング向けに提案する会場数を減らしていることも挙げられます。バンケットの中にはキッチンから少し離れた会場もあり、そこから運ぶとなれば出来立ての料理を提供できないのも事実。そこで、現在ウエディング向けには10会場に販売を絞り、そのバックヤードにはスチームコンベクション、ミニキッチンを用意しています。」
金の卵を育てていく
――その面で、人材の成長とスキルアップは欠かせません。
千尋「2023年春からスタートした新卒のエリア採用は、この1 年で一気に芽を出したと感じています。運営会社である藤田観光以上に、ホテル椿山荘東京のブランドが強いのは確かでしょう。当施設での直接採用になり、かつ転勤のない環境に多くの学生は興味を持ってくれたようで、昨春入社の新卒約90名のうち、80名がエリア採用となっています。一方、中途に関しては他社同様なかなか厳しい状況。無理に中途で採用するより3 年間“辛抱”し、金の卵を育てていく方がいいのではと考えています。これまでブライダルはレストランなど他部署を経験したのちに異動という流れでしたが、結婚式への熱意ある若者には、できる限りその希望に応えるべきではと考え、昨年は新卒8 人を直接ブライダルでの配属としました。もっとも、専門学校卒であればまだ20歳ですから、結婚式の参列経験のないスタッフも多い。そこで、年に2回料理の変わるタイミングで、パートナー企業も含めた模擬披露宴を実施しています。当日は料理も食べ、実際のウエディングのイメージを掴んでもらい、それをしっかり接客に落とし込んでいく。時間も予算もかかりますが、この学びは欠かせないと考えています。キッチンに関しては料理長主体で動くのではなく、若手もメニュー考案に参加するなど、主体的に動ける環境整備に注力しています。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、1月1日・11日号)
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