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《人材不足 解決の一手》WEB広告使い認知形成【TIPLOG 代表取締役CEO 高津 守氏】

《人材不足 解決の一手》WEB広告使い認知形成【TIPLOG 代表取締役CEO 高津 守氏】

人材の課題を解決するために、採用・定着・教育に関して、各識者のアドバイスを紹介していく【人材不足解決の一手】企画の第2回は、転職エージェントサービスなどを手掛けるTIPLOG(東京都大田区)の高津守氏。SNSなどを駆使してブライダル業界の就職希望者を集めているわけだが、その実践例から導きだす求人募集のポイント、TikTokの活用法は注目だ。

 

契約社員は募集も厳しい

――求人情報を出しても、なかなか応募が来ないと頭を抱える企業も多い中、気を付けるべきポイントは。

高津「人材紹介会社の視点で企業側に対してお願いしているのは、数多く使われている契約社員という形態を変えることです。本来は正社員を取りたいのに、会社のルールで契約社員からのスタートにしている。こうした過去の習わしは、払拭したらどうですかと伝えています。求職者からしてみると、契約社員の場合はすぐに切られるというイメージを抱いてしまいます。もちろん、法的にみれば簡単に切られることもなく、また条件面について契約社員も正社員でほとんど変わらないという企業は多いのですが、それならばハードルになっているそのネーミングは変えるべきです。」

 

――契約社員でのスタートは、人材の資質を見極めたいという面もあるかと。

高津「使えるか使えないかを見極め、またボーナスを1 年間出さないルールを適用させたいなど理由はあるのでしょう。ただ、今の時代にはそぐわなくなっているのは確かです。それならば、プロフェッショナル契約のような表現を使って、週休3日、4 日のような働き方で雇用するのも一つ。業務委託に近い形ですが、それを雇用に当てはめていきます。ブライダルの場合、土日祝日の仕事が重要であるからこそ、週休3 日にしてその分週末はフルで働いてもらうという方法です。」

 

――既存の求人媒体だけでなく、SNSを駆使したアプローチを推進しています。

高津「エリアにもよりますが、そもそも会社の存在と人を募集していることを幅広く知ってもらう機会を作れていません。企業側はハローワークに求人票を出し、さらに大手の求人サイトに掲載していると言います。現在はハローワークを使って転職活動をするという人は非常に少ない。また求人サイトも、様々な業種の大量の求人情報の中で埋没してしまいます。まずは知ってもらうために、WEBマーケティングで認知形成をしていかなくてはならず、その一つにSNSがあります。」

高津「例えば、当社でサポートしている仙台の会場では、局地的な展開として通勤可能なエリアの人に対し、ターゲット層をしっかり絞りながらWEB、SNS広告で求人を打っています。潜在転職層に向け、ウエディングの仕事に興味のある人は“ここで働ける”ということを、認知形成しています。会場の時々の希望に応じて、経験者狙いか未経験でもOKか、また現場スタッフ、マネージメントなどバナーメッセージを出し分け、求人の意図を拡散させます。インスタやTikTokを使う際には、マーケティングのトレンドになっているショート動画を制作して配信しています。」

 

――TikTokについては、ユニークな求人動画が一時注目を集めました。

高津「当社の運営している人材紹介サービスでは、エントリーをしてもらうために、1 分弱のショート動画の制作を自社内でスタートしています。8 本公開している中で、20万再生、10万再生に達しているものもありますが、ユニークなものよりも、どちらかというとウエディングの素敵さを伝えるような動画が刺さっています。他には例えばドレスコーディネーターの仕事を訴求するために、職業インタビューを実施して配信。仕事のやりがいなども含めて、認知を広めています。」

 

――ブライダル業界でのTikTok実践例は、まだまだ少ないというイメージです。

高津「インスタの場合はエモーショナルな動画を求められ、これまで撮影してきた素材でも十分に対応できます、一方TikTokになってくると、メッセージも一緒に伝えられるからこそ、企画設計はとても大切です。以前流行っていた単に社長の想いを語っているだけでは、面白くないですし反響も出ません。TikTokの流れもあって、トレンドはそれこそ1 ヵ月単位でどんどん変化しています。それをキャッチするためにも、月に5 本以上の動画を上げて検証していかなければならず、そのための企画も必要になります。これを自社で対応するのは負担もかかりますから、それならば当社でサポートできるよう実証実験しています。」

 

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、12月11日号)