LISTEN to KEYMAN

キーマンに聞く

連載7《Do・遠藤正人氏が提唱する 集客力アップのためのクリエイティブ制作》自然体を写し出す自撮りカット

連載7《Do・遠藤正人氏が提唱する 集客力アップのためのクリエイティブ制作》自然体を写し出す自撮りカット

今回紹介する写真は、新郎新婦とゲストが集まって自撮りをしている光景を写し出した一枚です。一見当たり障りのない写真ながら、実はこうした自然体なものが最近は求められています。当社としても、広告写真っぽくない撮影方法を極めることを重視しています。

現在、結婚式離れが進み、全国平均は昨対比で85%の来館率になっていると言われています。結婚式自体の価値に気づけないユーザーに対し、これまでの『箱』の素晴らしさを訴求する広告写真の見せ方だけではなく、親しい友達と自然な笑顔で祝福されているような心くすぐるカットで、自分たちもこんな結婚式をしてみたいと思わせられるかは大切です。そこで重要なのは、リアルを求めるカットとなります。

新郎新婦とゲストが集まりスマホで自撮りする光景は、実際の結婚式でもよく見られます。自分たちで好きなように写真撮影しているのを、あえて少し離れて写し出しリアルを追求。等身大の新郎新婦と友達の様子は、その会場で結婚式をしたい人のみならず、潜在層に向けて結婚式自体の価値、魅力を伝えていきます。広告写真主流のゼクシィでも、バンケット写真の下に添えてリアルな雰囲気を高めます。

もっとも自然体ではありながら、あくまでも宣材写真のため、ゲストのコスチュームや会場のフラワーコーディネートは計算。例えば新郎は黒いタキシードであることから、友達はあえて白っぽい服を着せています。通常ゲストは明るい色の服はあまり着ませんが、全体のスタイリングで新郎新婦を強調するように色味を決定。ゲストが悪目立ちしないように、気を配っています。また広告写真であれば花を人と被らないように撮るのに対し、スナップカメラマンが実際の結婚式を切り抜いているような自然な感じをあえて作りだしています。

撮影の際には、演技も全くなしで、モデルには自然体で自撮りを楽しんでもらっています。視線側に1 人配置し、もう1 人が会話をしているいい表情を横から狙って撮影しています。

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、8月21日号)