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第9回《ブライダル業界の法律問題―弁護士の視座―》〔フォトウェディング③〕著作権譲渡に関する重要な約束【リフト法律事務所 代表弁護士 川村勝之氏】

第9回《ブライダル業界の法律問題―弁護士の視座―》〔フォトウェディング③〕著作権譲渡に関する重要な約束【リフト法律事務所 代表弁護士 川村勝之氏】

今回は著作権の「著作者人格権」と「著作者財産権」のうち、他人への譲渡可能な「著作者財産権」のトラブル対策についてです。著作権は、著作物を創作した人に認められます。

例えば、カメラマンが撮影をした場合、基本的にその写真を創作したカメラマンに著作権が認められます。ただ、法人の職務の場合も従業員カメラマンに著作権が発生するような事態は不都合なため、著作権法第15条は法人の職務の一環として創作された場合について『職務著作』として法人に著作権を認めています。

職務著作が認められるには、①法人の発意に基づく(法人の意向・仕事)、②法人の業務従事者が職務上作成、③法人名義で著作物を公表するもの(会社名で撮影・サービス)、④契約・勤務規則等で別段の定めがないという全要件を満たす必要があります。ポイントは、外部委託等の場合は、業務従事者(②)とはされず、お客様と契約した法人ではなく、委託先のカメラマンに著作権が認められることになりかねない点です。

このように職務著作に該当しない場合は、カメラマンから著作権の譲渡を受ける譲渡条項を含んだ契約や合意をすることが重要となります。例えば、『●は、▲に対し、本撮影に関する著作権(著作権法第27条及び第28条の権利を含む)及びその他の知的財産権を譲渡する。』等の条項にて著作権譲渡の契約や合意をします。職務著作に該当しない場合は、お客様に納品する写真等について外部のカメラマンが著作権を主張できる状況になりかねませんので、著作権の取決めは、一度ご確認ください。

次回は、譲渡ができない「著作者人格権」の対応策をお伝えします。

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、12月1日号)