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新連載《トッププランナーと語るブライダルシステムの未来》打合せに付加価値を加えれば 提案出来る商品も増えるはず【ウエディングプランナー 仁藤 なお子氏&PIEM 代表取締役 宮城 光一氏】

新連載《トッププランナーと語るブライダルシステムの未来》打合せに付加価値を加えれば 提案出来る商品も増えるはず【ウエディングプランナー 仁藤 なお子氏&PIEM 代表取締役 宮城 光一氏】

PIEM(福岡市博多区)の展開しているプランナー業務支援システムONE-Wは、開発から20年が経ち取引会場数も600件を超え、この分野ではトップシェアとなっている。プランナーの業務効率化を図ってきたシステムの未来を、現場で活躍するプランナーの視点から掘り下げていく本連載。PIEMの宮城光一社長とグッドウエディングアワードでグランプリを獲得したトッププランナー・仁藤なお子氏が語り合う。
仁藤「導入会場が多いというのは、大きなメリットだと思います。業務委託のプランナーも増えてきて、一番使用率の高いシステムであれば新たに覚えなくていいという話は良く聞きます。」
宮城「使い慣れていると言われるのは、一つの武器だと思っています。使い慣れたものであれば導入の手間もかかりませんから。同時に我々がこだわってきたのは、システムの基本機能はどこも大きな差がないからこそ、全国で異なる細かいルールをいかに反映させるかでした。」
仁藤「席次表ひとつ取っても、エリアによって全然違いますね。配席に関しても例えば沖縄では来賓が後ろですし、どこまで敬称をつけるかもエリア性によります。」
宮城「引出物も、名古屋には『名披露目』がありますし、北陸であればフルーツ、赤飯、蒲鉾もつけて7 点セットになるなど、地域の風習、ルールは違います。エリア毎の対応が可能となる仕組みになっていて、これは全国の会場に導入してきた実績を積み重ねてきたからこその結果です。」
仁藤「最近施行数の減少している会場も多くなっていて、そうなると、わざわざコストのかかるシステムを使わなくてもいいのではという話も聞きます。Excelでも十分やっていけると。ただそうなると新郎新婦が入力する時には全部手入力となり、それは本当に面倒。式場側で出来ることと新郎新婦が便利というのは別軸であり、そこを理解できていないと感じます。」
宮城「新郎新婦で同じシステムを使えますし、使いやすさはExcelとは段違い。かつ今だとパソコンを持っていない人も多く、スマホでExcelを開いて進めるのは負担です。ただシステムをコストと思ってしまっている企業もまだいて、そうなるとなかなか価値は伝わりません。」
仁藤「打合せに付加価値を加えられる、という部分が大切だと感じます。プランナーを介さなくても、新郎新婦自身で結婚式に不可欠な席次を作れますし、ほかにも色々なことが出来るようになる。こうした打合せや確認がなくなった分、もっと結婚式のプランニングに時間をかけられ、そうなれば提案できる商品も増えます。その点では、良質かつ高単価結婚式を作るための先行投資と見れば、考え方も変わってくるのではと思います。システムを使った準備というのは一般的になっていますから、システム利用料をプランナーが明示して、その費用を会場で持つのではなく、一つのサービスとして売ってもいいのでは。」
宮城「そこは会場によって異なっていて、システム利用料として見積書に書いているところもあれば、自社で負担しているケースも。」
仁藤「ONE-Wは新郎新婦がログインして使うシステムなので、新郎新婦自身のマイページを作れるという話で料金をもらっても納得感は得られるでしょう。システムの様々な機能を使っているので、そこに対してネガティブな反応は少ないはずです。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月1日号)