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連載36 -成約率UPの切り札- 会場全員営業のススメ 料理長を巻き込むためにトークスクリプト用意【at-heart 代表取締役 稲岡利彦氏】

連載36 -成約率UPの切り札- 会場全員営業のススメ 料理長を巻き込むためにトークスクリプト用意【at-heart 代表取締役 稲岡利彦氏】

「全員接客では、調理スタッフをどう巻き込んでいくか。まず大前提になるのが、新規の新郎新婦に関する情報共有です。確認電話などで得た情報は、アレルギーだけではなく、試食を提供することを考えれば、好き嫌いなども丁寧に共有します。その上で、営業と料理長を含め、土日に来館する新郎新婦についてすり合わせをしていきます。
試食についても、できるだけパーソナルなものを提供します。料理が決められていたとしても、例えば出身地の食材を使う、地域のテイストをさりげなく入れるなど。3 組の新規に対し、それぞれに少し違う要素を盛り込み、そこからトークにつなげられていくといいでしょう。
ただ、「全員接客で積極的にやってほしい」と言っても、接客を嫌がる調理スタッフはいます。特に料理長から「うまくしゃべれない」と言われるケースもあります。そこで必要なのは、営業と料理長でトークスクリプトを作っておくことです。
プランナーやサービスが料理長を紹介し、会話をつなぎます。話す時間も3 ~ 5 分程度で構いません。料理長がすべてを説明する必要はなく、プランナーやサービスの話す部分を増やしてもいいでしょう。ただし、料理に対する想い、コンセプトだけは料理長自身の言葉で伝えてもらいます。食材のこだわりは他のスタッフでも説明できますが、料理への思いはやはり料理長の言葉の重みが大切。最初は挨拶程度でもいいので、限定的にスタートします。
「仕込みが忙しい」という声もあるでしょう。現在は複数の会場を比較する新郎新婦も多く、5 会場、6 会場と見学した後に戻って来てもらえるかは、人の部分、想いの部分でグッと響く何かを求められます。料理長の料理へのパッションは、その一つになり得ると話すべきでしょう。ただ時間は守らなければなりません。仕込みの手を止めて対応するのに、15分、30分とずれてしまえば継続できません。披露宴と同じような意識で、新規接客のスケジュールに対応していきます。
普段からのコミュニケーションも重要。新郎新婦から料理について賞賛する言葉をもらった時には、「こういうことを言っていました。ありがとうございました」と料理長やキッチンスタッフに積極的に伝えます。忙しそうだから声をかけないというのは、営業と調理の間の溝になりますから。また披露宴の振り返りだけではなく、新規接客の振り返りにも料理長や調理スタッフを参加させます。新規については「営業の仕事」という意識では、全員接客にはなりません。そうした積み重ねによって、調理スタッフを新規接客に巻き込む仕組みになっていきます。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月11日号)