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HPの視聴動向から顧客分析【ディライトune osaka事業責任者兼 producer 提坂 紅緒氏】

HPの視聴動向から顧客分析【ディライトune osaka事業責任者兼 producer 提坂 紅緒氏】

 今年のブライダル産業フェアでは、システム会社TAIAN presentsによる【DXセミナー】
を3講座開講。今号では新規接客時の顧客分析に活用する『インサイトAI』を活用するデ
ィライト、『Oiwaii』導入で業務効率化を果たしたT&GのカジュアルW、さらに宴会集客
サービス『Canjii』で集客増を果たしたポジティブドリームパーソンズの事例を紹介する。

4月~正式にスタート

――ユーザーがHPで予約をした後、来館当日を迎えるまでに自社サイトのどのページをどれぐらい見ているかというインサイトをAIで分析するツールを導入しました。来館顧客が何に興味を持っているかということについて、視聴したページのデータに基づいた客観的な分析をしてくれます。今回、会場でこのAIサービスを導入した経緯を教えてください。提坂「昨年12月から3 ヵ月のトライアル運用後、正式に4 月に利用をスタートしました。導入に至ったきっかけは2 点。一つ目はAIがかなり進化している状況で、時代の流れについていくために、AI運用について社内でも協議を進めていたタイミングにはまりました。もう一つはune osakaの立ち上げ以降1 年が経過し、この店舗は会社としてもラグジュアリーブランドへの初めてのチャレンジであり、カスタマーの世帯年収も含め、これまでの店舗とは求められる接客レベルも大きく異なっていました。平均単価は、他店舗よりも100万円程度高いですから。これまで経験してこなかった層がターゲットになっていることで、現場として接客面での大きな課題もありました。今まで蓄積してきた当社の接客方法を変えるためにも、同サービスを活用していこうという決断に至りました。」

――インサイトAIによる、具体的な運用方法とは。

提坂「新規接客ではどのような顧客かの仮説を自分たちで立てていたわけですが、来館前にどのページをチェックしていたかのインサイトの分析によって、AIでもどういった2 人なのかを出してくれます。高所得者のカップルほど、自分たちで豊富な情報を集めています。その分析結果を事前に確認しておけば、目の前で話している内容と、視聴していた内容の違いも明らかになります。視聴していた内容を知らずに私たちのイメージ通りに接客していた時には、本当に求めている情報はそこではないということも起こり得ましたし、当然案内の仕方もミスマッチである可能性も出ていました。このサービスの活用によって、そうしたミスマッチを防ぎ、より2 人のニーズに合った新規接客を実現できるようになりました。」――インサイトAIの活用によって、新規接客のオペレーション自体も変えたそうですね。提坂「属人化を解消できています。というのも、ラグジュアリーなカップルということで、これまでは新規接客をエースプランナークラスでしか成約しにくかったのも事実です。現在はAIによる分析結果に基づき、このようなロジックを組んで案内していこうというところを現場でできるようになったことで、エースプランナーでなくても成約できるようになっています。以前は最もラグジュアリーな層のカップルを成約できるのは1 人でしたが、今は人が変わっても成約に繋がり、結果として数字にも貢献しています。」―― 一方でAIの分析結果を鵜呑みにしてしまうのも、リスクがあると考えられます。提坂「新規の現場では、店舗責任者である私自身が全てのカップルに対して最初の挨拶に入っています。アサインの時にAIの仮説を確認しつつ、私自身でもまずは2 人と話をしてみてそこにズレがないかを確認していますが、現状そのズレはあまりないですね。ただ、リアルで会った時の私の感覚をたまに入れることもあります。こういう要素もあるかもしれないと気づいた時には、接客後に、その要素はもしかしたらAIが分析したものを私達が拾えきれていなかったのかもしれないため、もう一度分析結果をよく読んでみるようにとプランナーには伝えています。またその他の分析数値も出してくれるため、それを使って自分たちの中でチェックするようにしています。そういう意味では、凝り固まった成約ルートがこれまでのように1 個2 個だけでなくなっているため、私達自身としても脳が鍛えられていると感じます(笑)。」

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、5月21日号)