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目標件数から200組プラス【八芳園 取締役総支配人 関本敬祐氏】
半年を超えるリニューアル期間を経て、昨年10月1日に再スタートを切った八芳園(東京都港区)。婚礼の年間目標組数は昨年末時点ですでに達成しており、単価も500万円を超え、来期の受注に乗り出している。チームをけん引し新たな挑戦を続けるのは、取締役総支配人の関本敬祐氏。本館改装のほか京都での婚礼プロデュース、高輪の料亭とパティスリー開店など怒涛の1年の動きの一方で、根底にあるのは『地域に根差した存在になる』ことだ。
平均単価500万円超え
―― 昨年2 月から9 月末まで、全館をクローズしてリニューアルを実施しました。10月1日から再始動していますが、ウエディングの進捗状況は。
関本「施設内の料亭『壺中庵』の200組も含め、トータル1550組を目標に掲げていました。昨年時点で1750組を超えていて、すでに来期の受注に着手しています。直近を取っていくビジネスモデルは単価もなかなか上がらないケースも多いですから、改装中の休館期間を挟んだことで、その流れを変えられたのは大きな成果。1 組単価は平均500万円を超えてきました。挙式などに対応する『CelebrationHall ‒ The GARDEN ‒』は集客のフックの1 つになっていますが、当初の想定と異なったのは実際の利用割合。洋風の式を希望するカップルのうち半数以上は新会場を選ぶと想定していたものの、既存のいわゆる“王道”のチャペルと神前式の3 つで、割合は30%ずつとほぼ均一。競合他社との比較ではなく、和と洋をどちらにするかなど八芳園の中で選択肢を用意し、どちらかを選んでもらえることにも注力してきましたから、新挙式会場が加わったことで洋と洋の選択肢も追加できるようになったのはプラスだと思っています。宴会場に関しては、最大60人規模として稼働していた “中途半端”な大きさのバンケットの利用自体の見直しを図りました。現在は婚礼ではなく会員に向けて『CLUB FLOOR』として打ち出していて、宴会中心の受注に変更。このフロアの改装前の会場は60人規模だった一方で、蓋を開けてみたら実際は20名強での稼働となっていました。部屋に対する用途が定まっていなかった課題もあり、少人数会場は他にも備えていますので、婚礼の対象会場から外し、その分料亭に婚礼対象スペースを1 つ追加。料亭はリード期間も短いので、今期の更なる上積みも見込んでいます。リニューアル1年間はオープン特需もありますから、本当の勝負は来期以降と考えています。」
――八芳園初の自社衣裳室『The Bridal Boutique KOTOHOGI by HAPPO-EN』も、昨年3 月から始動しています。
関本「プランナーがもっと衣裳を語れるようにと始めました。もともとプランナーとして活躍していたスタッフの1 人が、クリエイティブディレクターとして迎えた飯島智子さんと、ニューヨークの買い付けにも同行。自社ブランドの立ち上げによりプランナーのモチベーションは大きくアップしましたので、新たにスタートしてよかったと感じています。また、KOTOHOGIの存在を知って来館するカップルも増加傾向にあり、現在は3 ブランドの衣裳室を案内していて、80%はKOTOHOGIで着地しています。」
――婚礼を主体としながらも、そこに依存しすぎないビジネスモデルの構築に注力しています。2 本目の柱として、宴会ビジネスを強化しています。
関本「宴会・MICEにおける改装以降での売上目標対比は、昨年12月時点で120%。件数、単価ともに好調に推移しています。これまでも八芳園を利用していた既存法人などに対応するチームに加え、グローバルイベントセールスの部署も設けており、海外顧客を対象にしたMICEの受注にも注力。特にBtoBの宴会に関しては早いレスポンスなども重視されますから、両部門とも1 顧客2 名体制を取っています。2 名のうち1人がフロントに立ち、クライアントとやりとり。もう1 人は事務処理などのサポートに回るイメージです。別の宴会ではそのポジションをスイッチさせ、スムーズにミスなく進行できるような工夫も図ってきました。海外関連の案件はさらに受注を見込んでおり、外国人スタッフも積極採用中。スペイン人の営業スタッフなども、第一線で活躍しています。」
京都でプロデュース開始
――改装に加え、昨年は“外に出る”挑戦を続けた1 年でもありました。その1 つが、9 月から婚礼プロデュースを開始した『京都祝言』、『京都幽玄』です。
関本「京都・東山に位置し、1 チャペル2 バンケットを備えた施設です。本格稼動は今月からで、まずは年間160組程度を目標としていきます。本館のリニューアルオープンが昨年10月だったこともあり、タイミングの兼ね合いから実は1 回断った案件でした。一方で、私たちが培ってきたノウハウやプロデュース力を活かせるのなら、業界のためになるのならと再考し、挑戦を決意。その判断の1 つは、歴史的資産の背景があったことでした。建物自体は大正期、文豪と名士が集った老舗旅館と旧三井邸をあわせてリノベーションした歴史的建造物で、ポテンシャルは十分あると。古都・京都というのも強みですから、そこに東山とはどんな所なのか八芳園なりの解釈を加えて、表現していきたいと考えています。3 月からはレストランもスタートする予定。地域に長く愛される生涯式場をもともと謳っている会社ですので、七五三など記念日利用にも応えていくほか、日常的に使えるカフェ営業も予定しています。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、1月1日・11日号)
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