LISTEN to KEYMAN
キーマンに聞く

やりがいを感じられる機会創出【BP 代表取締役社長 今野竜太氏】
集客が厳しい式場も多い中、BP(横浜市中区)も昨年は新規来館が前年から微減。そのマイナス分を成約率でカバーし、トータルで受注数をキープした。「若手のスキルアップは受注率底上げのカギ」と話す、代表取締役社長・今野竜太氏。成果を上げるには仕事のやりがいも欠かせず、昨年も様々な施策を通じて人材のモチベーションアップに繋げてきた。今年は福岡・博多への出店を控えており、滞在型ウエディングの開始など新たな挑戦も続く。
集客微減を成約率で補う
――昨年1 年間のブライダルの動きはいかがでしたか。
今野「市場全体における“苦しさ”は一定あった中で、当社においても集客は全体的に微減で推移しました。一方で成約率は4.3ポイント増。来館数のマイナス分をカバーできたのは大きく、最終的な受注組数は前年からほぼ横ばいの結果となりました。昨年に関して当社は新規オープンもなく、厳しい戦いになったという印象です。当社運営の中で1 番新しいのは、2024年にオープンした『THE JACKSON GARDEN(ザ ジャクソン ガーデン)』。再開発エリア・グラングリーン大阪の公園内に位置していて、梅田の中心地で立地も非常にいいですから、今後関西への出店を強化していくとなれば、その足掛かりになるような位置付けとして捉えています。運営事業者募集の際、大阪市民の皆さんに幅広く使ってもらえることが条件でしたので、当初から結婚式一本での勝負とはしておらず、平日の一般宴会、アフタヌーンティーを提供するレストラン運営も含めて、3 つのバランスを取りながら事業を回していく想定でした。ウエディングに関しては目標値より若干足りない結果にはなったものの、企業関連のパーティーが想定以上に受注できたため、マイナス分を補えた1 年でした。トータルで考えた際、目標の結果に収められたのはよかったと思っています。」
――成約率向上の背景は。
今野「客層の変化は感じており、列席経験がない、極端に少ないというカップルはここ数年本当に増えてきました。結婚式がどんなものなのか、まずはイメージしてもらうことが重要との考えで、広報用のPR動画だけでなく、当社会場で式を挙げた実際の夫婦のリアルな映像などを、“接客ツール”として活用。『自分たちもこんな結婚式ができるんだ』との、イメージ醸成に繋げています。もちろん当社会場で成約してもらえればベストですが、会場をPRする以前に、『こんな風な結婚式ができたらいいのでは』と、新郎新婦にメッセージを伝えていきたいとの想いも込めています。」
今野「調理なども含めた合計人数ですが、昨年4 月の新卒は100名以上が入社。成約率の底上げに関しては、キャリアの浅いスタッフの受注率を高めていくこともポイントの1 つと捉えています。結婚式に参列することは、プランナーにとっても貴重な経験の一方、若手プランナーの中にはまだ列席したことがないメンバーも多いですから、スタッフの勤務歴、年齢問わず、カップルの心に訴求できる使いやすいツールは必要。その意味でも、先輩夫婦のリアルな映像を積極的に活用しています。」
学生時代に結婚式を見る
――若手、特に新入社員が成長スピードを上げて、早いタイミングから力を発揮することができれば、受注率だけでなく全体のスキルアップにも繋がってきます。
今野「当社の結婚式を間近で見てもらう機会として、できる限り早いタイミングからアルバイトを提案しています。内定以降にアルバイトを始めるのはよくあるケースかと思いますが、当社ではその1 つ手前、面接の段階から積極的に、かつ繰り返しアルバイトを案内しています。実際に内定の出る前、採用過程からスタートしてくれる子もいて、このタイミングでジョインしてくれる学生は本当に熱量も高いですね。プランナーとして入社以降は、一定の提案をカバーできる接客マニュアルなどももちろん用意していますが、1 番大事なのは実際に結婚式を見て、肌で感じて、吸収していくこと。現場サービスを通じ、この仕事の醍醐味を可能なら学生時代から感じてほしいですし、BPの結婚式を知っていることは、入社後に感じるギャップをなくすという意味でも大きいわけです。成長スピードを早める意味も含めて、4 月の入社以降のキャリアとして本人にとっても会社にとっても、大きな“武器”になってきます。」
――仕事のやりがいを感じられる機会を、今野社長自身多く用意したいとの考えです。
今野「3 ヵ月に1 度全社集会を実施しており、首都圏メンバーはリアル、遠方スタッフはオンラインで参加しています。現状の共有などを目的にクールごとに実施するもので、会のオープニングムービーとして実際の施行の感動映像を流すようにしています。各事業所から寄せられた想いの詰まった結婚式の様子に、カップルの家族、新郎新婦本人からのメッセージも合わせたような映像です。涙を流しながら見るスタッフも多く、『やっぱり結婚式っていいよね』と思える機会の創出は、これまで以上に注力していきたい。3 ヵ月に1 度の実施で気持ちも引き締められますし、ブライダルの仕事の楽しさを忘れずにいることは、何よりも重要と感じます。もちろん働く環境整備も同時に進めていくべきと考えており、昨年実施したベースアップは全体平均で6.5%となっています。物価上昇など社会の変化もありますから、他の業界も水準を上げていることを鑑みて、できる限り当社も上げていきたいと考えています。業界全体での人材流出は課題と感じており、新卒から、ひいては採用段階からのアルバイトなどでしっかり育てていくことはポイントでしょう。中途は企業に新しい“風”を起こしてくれる貴重な存在とも言えますから、異業種からの転職で当社を希望してくれる人の高いモチベーションは本当に嬉しいですね。別会社で様々な経験をしてきた中途メンバーは、会社にとってもいい刺激になっています。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、1月1日・11日号)
≪TOPインタビュー全文を掲載している新春号PDF版個別販売のご案内≫
大手各社のTOPインタビューを掲載している新春号のみ、全40ページのPDF版を個別で販売しています(一部3300円)
PDF版購読希望の方は下記メールまでご連絡ください
info@bridalnews.co.jp *件名に【新春号PDF版希望】と明記してください

