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連載15《会場全員接客のHowTo》イベントの開催で地域での認知度を高めていく【at-heart 代表取締役 稲岡利彦氏】
今回のテーマは、式場のイベント開催です。イベントの開催というと、最初は卒花に向けて帰ってこられる場所を作る機会を年に1 回程度企画し、それだけでは日程都合の付かない人もいるためサマー、クリスマスの2 回に増やしていくというのが一般的な流れかと。ただそれだけでは、新郎新婦の戻ってこられる機会を作る目的だけに限られ、地域の人たちに愛される場所にはなりません。
理想は、毎月1 回程度は何かしらのイベントを企画すること。土日であっても、日曜日午後の施行の入っていない日を調整して対応します。もともと式場は結婚式を実施した人のリストも保有しているからこそ、月に1 回のイベントでもきちんと告知をしていけば50~60人程度の集客は見込めるはずです。また前回までに紹介したカフェ営業、レストラン営業により、地域の人たちからの認知が高まっていれば、集客力に繋がっていきます。イベントの内容については、バレンタイン、ビアガーデン、ハロウィン、七五三、クリスマスなど、季節に応じた様々な企画を考えられます。
もちろんイベントの売上は、結婚式に比べても非常に小さいものです。とは言え地域での認知度向上、ブランディングを高めていかなければ、本業の結婚式を獲得するために永遠に多額の広告宣伝費をかけ続けなれば裾野は広がっていきません。売上は小さくても、未来に向けた投資として捉えていくべきでしょう。
式場のイベント運営は、決して難しくないのも大きなメリット。土日にしか頼っていないパート・アルバイトを、平日にも依頼すれば人員確保は容易にできます。企画に関してはプランナー、サービス、キッチンから1 名ずつをイベント担当とし、新郎新婦対象の色が強い場合にはプランナー主導で進めるなど、内容に応じて調整をしていきます。こうした社内スタッフの業務の負荷についても、結婚式に向けた段取りの組み方次第で、対応できるだけの余力が生まれます。
イベントはホテルでも開催していますが、式場ならではの強みは貸切感にあります。ホテルではロビーや館内に様々な人が入り乱れているため、その雰囲気では対応しにくいイベントを狙うのも一つのポイント。例えばコスプレ系のイベントなどは、服装も奇抜でかつ自分たちの世界観を大切にしたい参加者も多いことから、ホテルではなくやはり貸切りできる式場が最適です。また、婚活のマッチングイベントも同様。1 人当たり3000円程度と売上は小さいものの、出会いの場として会場を提供すれば、結婚式利用に繋がる可能性も出てきます。素敵なチャペルを保有しているメリットを活かし、告白シーンをよりドラマチックにするなど、こうした細かな積み重ねが必要でしょう。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、12月11日号)

