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キーマンに聞く

第5回《新規来館のおもてなし力を高める》館内案内時の体験にはゲスト目線も意識【at-heart 代表取締役 稲岡利彦氏】

第5回《新規来館のおもてなし力を高める》館内案内時の体験にはゲスト目線も意識【at-heart 代表取締役 稲岡利彦氏】

今回のテーマは、試食におけるおもてなしです。試食は会場見学の最後で、それまでに新郎新婦にとって運命のチャペル、バンケットであるように価値を最大化させながら、徐々に温度感を上げています。それを前提に、確かなおもてなしの料理とサービスを感じてもらう機会が試食。試食の最後には実際の結婚式の感動映像をちりばめた映像を流し、まさに最高潮の状態にしてサロンに戻ってもらうというのが理想的な流れになります。

試食では、披露宴のコースに入っているものを食べてもらい、それを見積もりに入れるのも一つ。また腕に自信のある料理長で間違いのないということを見せたい場合は、あえて自信を表現する料理にするのもいいと思います。

そこで重要なおもてなしは、料理長によるコンセプトの説明。食材選定のこだわりから、料理に対する想いなど、1分程度でもいいので一組一組に説明してもらいます。そのためには事前にプランナーからカップルの細かな情報を聞いておき、例えば栃木の出身で、地元の食材を取り入れたいという希望があれば、対応できることを料理長自身から説明します。料理長が口下手であれば、プランナーも付き添い一組一組を紹介しながら、2 対2 にする方法もあります。

実際の料理提供、料理内容の説明は、マネージャーこそベストですが、難しい場合には少なくともサービススタッフに協力してもらうべき。サービスにおいては、さりげない荷物に対するケア、上着のケア、温度を気にする心遣いによって、2人に居心地のいい空間を体験してもらいます。

ひとつ重要なことは、単なる会場の体験という視点ではなく、2 人にゲスト目線を体験してもらう機会というとらえ方。ゲストに対するおもてなし軸が高まっている今だからこそ、自分たちの招待したゲストはこういう空間で、こういう接待を受けるという確認の意味も強まっています。だからこそ、試食はバンケットで実施すべきで、かつサービススタッフによる接遇にこだわらなくてはなりません。

ゲスト目線の体験という視点であると、チャペル見学の際の入場シーンも変化します。2人でバージンロードを歩き、当日をイメージしてもらうと共に、その後に入場体験する他のカップルを椅子に座って見ることで、ゲストの視線やそこで感じる想いも体験してもらう。入場体験ばかりを重視して、それこそ一組ずつ入れ替わりで対応している会場もありますが、これではゲスト目線は分からないままです。

試食は30分程度が理想で、デザートはサロンに戻り見積もりの時間に提供します。その際にも、パテシエによるデザートプレートのペイントなどで、技術力の高さを知ってもらう。写真を撮ってもらえれば、その後のインスタ投稿による拡散も期待できます。

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、1月1・11日新春特大号)