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キーマンに聞く

連載16(前編)《T&G岩瀬賢治社長のブライダル経営者サロン》韓国フォト人気の先駆け(ゲスト:長寿荘(スタジオLUXE)CEO 海野泰司氏)

連載16(前編)《T&G岩瀬賢治社長のブライダル経営者サロン》韓国フォト人気の先駆け(ゲスト:長寿荘(スタジオLUXE)CEO 海野泰司氏)

 茨城県ひたちなか市にある、韓国式フォトスタジオ【LUXE】の人気が止まらない。スタジオを運営する長寿荘の海野泰司社長は、10年以上前に韓国を訪問し見学した現地スタジオに衝撃を受け、韓国フォト文化、ノウハウを日本に輸入することを決断。本場のデザイナーが作ったスタジオ、カメラマンによる撮影テクニックの伝授、韓国でのレタッチにこだわり続け、全国から利用者を集めている。T&G岩瀬賢治社長によるブライダル経営者サロン第15回は、海野社長を招いて激変するブライダル写真の世界を語りあった。(前編)

2つの神殿をスタジオに

―― 7 年前にオープンした、フォトスタジオLUXEが現在も好調に推移しています。

海野「スタジオオープンのキッカケは、茨城空港のセールスで韓国に訪れた際、現地のスタジオを見させてもらったのですが、そこで衝撃を受けました。その後もスタッフを連れて韓国のスタジオを回り、デザイナーとも出会うことができました。エリアの結婚式マーケットも下火になってきていたタイミングで、ホテル内にあった3 ヵ所の神殿はほとんど使わない状態。その場所を有効活用するために、韓国からデザイナーと職人を招いてスタジオを作りました。」

岩瀬「もともと神殿のあったところを有効活用したということですが、神殿の大きさでもスタジオは成り立つのですか。」

海野「隣にあった写真スタジオ、2 ヵ所の神殿、合わせて80坪程度のスペースに作りました。集合写真のニーズも減ってきているので、写真スタジオも必要ないとの判断でした。」岩瀬「オープン直後から、人気だったのでしょうか。」

海野「あくまでも結婚式中心で、スタジオはメインとして考えていなかったため、初年度はセールスもそれほどしていなかったのですが、2 年目になって口コミで利用者も増えていきました。もともと、なし婚層を狙ってのスタートだったわけですが、利用者の内訳として茨城県在住者はわずか20%弱。市町村別でいうと、東京都港区、品川区、横浜市、大阪市、神戸市の順で、大都市から来るケースが非常に多いです。また大半は、ゲストハウスや都内のラグジュアリーホテルなどで結婚式を実施しているカップル。そうしたこともあって、ターゲット層をなし婚層から前撮りに変更し、単価も27万円にまで高めていきました。今年も700件程度の撮影を見込んでいます。」

 

会場向けにFC展開も

岩瀬「全国のブライダル会場に、スタジオ事業のFC展開もしているようですね。」

海野「FCの第一号は北海道で、これまでに愛媛、岡山にスタジオをオープン。他に福島、長崎のほか、2 エリアの会場と契約を結んでいます。これまで韓国のスタジオデザイナー、フォトグラファーは、撮影人気も高く資金も豊富な中国の方を向いていました。コロナで中国向けの仕事がストップしたタイミングもあって、日本のFCスタジオのオープンも実現できたわけです。また、事業再構築補助金を受けて、イニシャルもそれほどかけずにスタートできたのはよかったと言えます。」

岩瀬「実は当社でもコロナ禍に入る前の2019年後半に、スタジオを作れないかと検討し、図面まで依頼していました。関東だけで3000組近くの結婚式を実施しているので、関東、関西に1 ヵ所ずつ作って、自社の顧客に使ってもらえないだろうかと。残念ながらコロナにより中止になりましたが、多くの事業者が写真に力を入れるようなっている現状を見ると、LUXEはまさに先駆けでもありますね。スタジオ撮影については、リアルな結婚式では撮れないような写真を、ベストなライティングのもと撮影できることは大きいと思います。カメラマンも、いかにいい表情を引き出すかなど、求められるスキルは変わってきていると思いますが。」

海野「おっしゃる通りで、表情を作ることがカメラマンに必要なスキルと言えます。LUXEはいわば型物を撮影しているわけですが、最近課題に感じていることもあります。例えば結婚式のスナップ写真を見ると、その時の情景、音、雰囲気を思い出すことができます。この写真に写っているスピーチの時に、感動して泣いてしまったなど、後々見返して情景を話題にできる。一方、スタジオ撮影の場合、ストーリーをきちんと作らないと単なる型物写真に終わってしまいます。結婚式場である利点を活かして、企画・プロデュースのできるプランナーによる撮影前の打合せを大切にし、そこでテーマを決め、撮影自体にストーリーを入れていくことは大切だと感じています。」

 (詳細はブライダル産業新聞紙面にて、12月11日号)